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東紀州の有数の景観地に観光拠点となる体験型宿泊施設がオープン

風光明媚な東紀州地域の穏やかな環境のなかでも、世界遺産の熊野古道伊勢路に隣接し、1kmにわたって続く美しい白浜のビーチがある三重県南部の尾鷲市三木里町には、ここでしか体験できない美しい自然と文化を求め、県内外はもとより海外からの観光客が後を絶たない。そんな三木里町を拠点にして平成26年から営業を続けてきた自然体験教室「みきさといーぐみ」では、観光客のニーズに応えるシーカヤックやヨガ、ビーチクリーンなどのアクティビティを提供している。

公開日：2024.03.25　／　都道府県：三重県　業種：サービス課題：事業再構築

みきさといーぐみ

代表者:平山泉
住所:〒519-3811 三重県尾鷲市三木里町218
連絡先:0597-28-3008
URL:http://mikisato-e.com/

公開日：2024.03.25
都道府県：三重県／業種：サービス／課題：事業再構築

みきさといーぐみ

代表者:平山泉
住所:〒519-3811 三重県尾鷲市三木里町218
連絡先:0597-28-3008
URL:http://mikisato-e.com/

相談のきっかけ

築150年の古民家を改装して滞在型ネイチャー・ツーリズムを

相談者は、年々増加傾向にある東紀州地域のマリンスポーツ需要への対応策として、熊野古道伊勢路沿いに所在する築150年の古民家を、令和4年に体験型宿泊施設としてリニューアルする計画を進めていた。この計画には、滞在型のネイチャー・ツーリズムとして観光客の獲得だけでなく、イベントや集会場の活用などを通じて、観光客と地域住民との交流が生まれる新たな拠点としたい狙いがあった。

課題

新たなアクティビティを開発しながら多額の初期費用のかかる宿泊業への挑戦

宿泊施設の新規開設に当たっては、ハード面である建物の内外装の改築費用などの基本的な工事にかかる費用に加え、屋外での体験事業を運営するには多様な設備の設置も必要となることから、多額の費用を要するため、相談者にはまず、経費の節減面において有効な施策の活用が求められた。過疎化が進む東紀州地域における新たな宿泊型の観光拠点として、本事業を計画し取り組んできた相談者だが、宿泊施設の運営経験については乏しく、宿泊業における収益の確保を目的とした経営的な側面から、改めて同事業の運営方針と経営計画を精査し構築する必要もあった。また、相談者が予定していたアクティビティのメニューの数が少なく、顧客獲得の面において大きな影響があると考えられたため、農業体験などの新たなメニューの開発など、ソフト面の充実化も重要なポイントだった。

支援内容

複数の公的な支援サポートを活用

改装工事費については、採択を得た「三重県新型コロナ克服生産性向上・業態転換支援補助金」から工事費の一部を捻出することができた。また、事業の実施と並行して「三重県版経営向上計画ステップ2」の作成に取り組んだことで、中長期的な経営計画、収益確保の道筋も明確化した。アクティビティに関しても、同計画実施の一環として専門家派遣事業を活用し、地元地理学に知見の深い専門家からのサポートを得て、熊野古道周辺地域における歴史的・文化的価値の魅力を体験する滞在型のツアーなどを開発した。

支援の成果

順調に売上を確保し、広報活動を開始

宿泊施設の開業後は、新型コロナウイルス感染症対策が緩和された時期と重なったことや、アウトドア需要全体が好調なことなどにより、体験事業・宿泊事業ともに売上は堅調に推移している。今後はさらなる集客と認知を目標に掲げ、利用者にとって利便性の高い予約受付システムの導入に加え施設のファサードの改築、広報物を用いた広報活動を実施する予定である。

事例を振り返って

・ハード面の費用の捻出とソフト面の充実化
・事業継続と利益確保を前提とした経営計画の明確化
・滞在型ネイチャー・ツーリズムをプランニング

相談者の声

相談当時はコロナ禍の影響も大きく、宿泊業という新たな業態への進出には多くの不安がありましたが、尾鷲商工会議所とよろず支援拠点、双方のサポートを受けて一つひとつの課題を解決することができました。今後はより多くの方々に当地域の魅力を知っていただけるよう、広報の充実を進めて行きたいと思います。

支援した拠点

三重県よろず支援拠点