保険診療を主軸に定め宣伝を強化毎日の来院者数が20名以上に安定
代表者:斉藤 信善(さいとう のぶよし)
住 所:神奈川県横浜市保土ヶ谷区岩井町50-101
連絡先:045-721-1148
相談者が1人で営む接骨院は、最寄駅から徒歩圏にあるが、現状、同業の治療院が7つもあり、今後も増える予定がある。競争が激化し、売上は年々減少。直近決算では前年度より3割減となった。営業時間の延長や出張診療サービス、さらに、保険外メニューの値下げキャンペーンを行っても効果は得られず、資金繰りは依然として厳しいまま。何か解決策はないかと、当拠点へ相談に訪れた。
Coが相談者へのヒアリング結果から現状分析をしたところ、最寄駅から徒歩5分ながら、通行量の少ない一方通行の脇道に面しており、立地の優位性がない。また、独自性、訴求力がない診療メニューが多く、保険外診療のメニューと価格が体系化されていないことが判明した。さらに、利用者へのアンケート調査結果からは、利用客の多くは近隣住民であり、特に午前中は高齢者のリピート来院や紹介での来院が多いこと、ホームページはあるが集客にはほぼ貢献していないことなども判明した。そこで、Coは、売上回復に向け、「主要利用客である近隣住民へ訴求できるPR活動を行っていくこと」を課題とした。
Coは、相談者の強みである怪我や痛みの治療を中心として、保険診療の患者を増やすことを経営の主軸に据えるよう提案。平日は20時まで、土日も午前中は営業することで、保険診療の患者さんが来やすくするよう促した。営業時間の告知については、スピード重視で、お金がかからない自作チラシを治療院に近いエリアに絞ってポスティングするように勧めた。さらに、手元にある顧客名簿をもとにダイレクトメールも発送するよう、集客に向けた具体的なアドバイスを行った。
隙間時間を利用してのチラシ撒きと郵送したDMが奏功してか、19時以降に仕事帰りの会社員が訪れるようになったり、しばらく来院のなかった人が再来するなど、わずかながらも変化が感じられるようになった。行動を起こして3か月後あたりから毎日の来院者数が20名以上に安定。経営改善に向け売上も安定化した。現在は、「スポーツをする人のコンディショニングやパフォーマンス向上」をキャッチフレーズの1つとして打ち出し、他院との差別化を図ることも進行中だ。