ターゲットを設定して導線を整理新規入会者を増やし安定経営へ
VOJA(The Voice of Japan)の代表を務めた亀渕友香氏に師事した代表が、海外での活躍のあと、平成28年に開業したボイストレーニング教室。大人向けの「NY式ボイストレーニング」、子ども向けの「Shiny ☆Tomorrow」を展開。子ども向け教室は各種オーディション合格者を輩出するなど評価が高い。
代表者:東海林 美名(しょうじ みな)
住 所:〒248-0014 神奈川県鎌倉市由比ガ浜
連絡先:minas0315@gmail.com
相談者は対面での大人向けボイストレーニングを手がけていたが、コロナ禍で利用客が減少したことで、オンライン指導を導入。さらに子ども向け教室も新たに開設した。しかし、同社のホームページ上では大人向けコースと子ども向けコースの紹介が混在し、各コースの内容や料金、申込方法などの情報を一覧できなかった。また、SEO対策やSNSによる集客を行っていたが、申込に結びついていなかった。その点を改善し効果的な集客を行うため、当拠点に相談に訪れた。
COの調査の結果、大人向け、子ども向けコースともに、高い評価にもかかわらず、受講者数は横ばいのままであった。そこで双方の受講者数を詳しく調べたところ、子ども向けコースは、指導を受け才能を伸ばした生徒がミュージカルなどのオーディションに合格すると、そのまま芸能プロダクション入りして教室を退会することが受講者減につながっていると判明した。そこでCOは、まず競争力の高い子ども向けコースで新規受講者を継続的に増やすことを最重要課題と位置づけ、効果的な集客とウェブサイトの導線改良を提案した。
子ども向けコース受講者のオーディション合格率が9割を超えていることから、COはオーディション合格を目指す子どもとその親をメインターゲットに想定。ウェブサイトの問合せ、申込に至る導線を整備した上で、相談者とターゲットに刺さるキーワードを検討。最終的に「ミュージカルスター」「オーディション合格率9割」「我が子の夢を応援」などいくつかのキーワードを選定した。そしてこれらをSNSやチラシに効果的に盛り込み、オーディションスケジュールに沿ってプロモーションした。
取組の結果、各ユーザーに的確な情報提供とレッスンへの誘導が可能となり、令和4年の子ども向けコースの新規入会者は前年比20%増加した。また大手企業が手がける著名ミュージカルのオーディション時期に先駆けて集客導線を整理できたことで、このあとのプロモーションにも期待が持てる。大人向けボイストレーニングについては本格的な取組はこれからとなるが、子ども向けコースで十分な成果を得られたことから、同様の考えで進めていく予定だ。
やったことはシンプルで「ターゲットの設定」「刺さるキーワードの設定」「集客導線を構築」「キーワードのあてはめ」です。相談者は大人向け、子ども向けコース両方に強みがあり、結局双方への訴求が弱くなっていました。そこでまず子ども向けコースで結果を出し、マーケティングの効果を体験してもらうことを重視しました。
ウェブもSNSもそれぞれ対策していたつもりなのに、作業ばかりが繁雑で、導線を意識した運用ができていませんでした。COの指導、そして具体的なキーワードも一緒に考えてもらい、自分のアイデアもどんどん浮かんできました。安定した業績のためには常に新規生徒の獲得が必要なので、引き続きいろいろ試してみたいと思います。