計画策定支援で、事業承継を実現。強みを生かす新事業を推進
石川県の伝統工芸である「加賀水引」を使用した、繊細かつ芸術的な水引工芸に定評がある老舗の結納屋。相談者は先代である80歳を超える義母からの事業承継を考えていたが、ノウハウをもたないため承継の進め方が分からない戸惑いと、市場規模縮小による事業継続への危機感という二重の不安を抱え、相談に訪れた。
金沢市観光協会と協業した観光客向け水引体験教室が好調。月に数名程度だった本店への来店客数は10倍以上を実現。承継した伝統技能を生かした土産用商品も、地元J2からチーム仕様を要請されるほど評判を呼んでいる。事業承継はスムーズに完了し、新たに結納の体験教室も計画中。
支援に必要なテーマを、承継後を見据えた「事業の磨き上げ」と「技能承継」と設定した上で、先代と相談者に丁寧なヒアリングを実施。これまでの実績と経験を生かした新事業を展開しながら、技能の承継時期を逆算し計画を立て、実行に移した。
相談に行くまでは暗闇の中にいるような不安な気持ちしかなかったが、自分たちの取るべき行動を、リスクと選択肢とともに、具体的に提示してもらい、光が見えた。