結婚式を手軽にできる低価格婚礼サービスが若年層にヒットし成約件数33.3%増
平成28年に日本の伝統文化を体験できる総合写真館としてリニューアルをした同社。しかし同時期に、近隣のショッピングモールに大手の子供写真館や大手和服店がオープン。自社を取り巻く環境の厳しさから危機感を持ち、売上拡大の方策を検討するべく当拠点を訪れた。
同社は、売上拡大に向けて新入社員の採用も考えていたが、多岐にわたるサービスが負担となり社員育成にも時間が取れない状況で、接客レベルも社員によってバラつきがあった。そのため、まずは「社員の教育体系の構築によって現場の生産性を高めること」を第一の課題に設定。売上拡大については、ターゲット顧客層ごとに複数展開しているサービスの見直しが必要と判断。同社が保有しているスタジオ等の稼働率を見るとチャペルや神殿にまだ余裕があったことから、婚礼関連のサービスを強化していくよう方向づけた。
教育体系の整備では、タブレットで見ることができる電子マニュアル作成を提案。新入社員を含めた現場スタッフ全員の接客レベルの均一化を進め、売上拡大施策に取り組む足がかりを作った。売上拡大に向けては「結婚式は手軽に済ませ、趣味にお金を使いたい」という若年層をターゲットにしたサービス開発を提案。「プチプラ婚(プチプライス婚)」と題し、サービス内容についてもアドバイスした。また、より利用者が増えるよう「お父さん、お母さん、ご祝儀はいりません」など具体的なキャッチコピーのほか、チラシやHP、SNS、NEVERまとめなどでのPRを提案した。
「プチプラ婚」は和と洋、2つのサービスをリリース。PR戦略も今までのイメージを刷新したことにより、若年層を中心に成約が増加。昨年比で婚礼事業の成約件数は33.3%増。売上高も14.1%増となった。また、構築した教育体系を新卒採用でもPRした結果、社内でのキャリアプランがイメージしやすくなったこともあり、毎年新卒社員の採用も進んでいる。