V字型回復の経営改善で営業利益が336%アップ 新たな市場へも進出 | よろず支援拠点全国本部

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V字型回復の経営改善で営業利益が336%アップ 新たな市場へも進出

事業を承継して2年目の相談者。業績が悪化する中で、業績を見据えた経営、管理体制ができていないという課題が浮き彫りになる。専門家派遣制度を活用し、社内体制の把握、見直しを進めると共に新たな市場に進出し、経営の立て直しを図る。

公開日: / 都道府県:愛知県 業種:サービス 課題: 経営改善・事業再生

株式会社ハンズコーポレーション

事業を承継して2年目の相談者。業績が悪化する中で、業績を見据えた経営、管理体制ができていないという課題が浮き彫りになる。専門家派遣制度を活用し、社内体制の把握、見直しを進めると共に新たな市場に進出し、経営の立て直しを図る。

公開日:
都道府県:愛知県/業種:サービス/課題:経営改善・事業再生

株式会社ハンズコーポレーション

代表者:
住 所:

目次

  1. 業績が悪化する中、対応策に悩み
  2. 業績を見据えた経営ができていない
  3. 経営を立て直し新たな市場の開拓も
  4. 営業利益が336%アップ

業績が悪化する中、対応策に悩み

相談者は、先代オーナーより事業を承継して2年目。業績が急速に悪化しているにもかかわらず、経営改善の必要性の認識が薄く、どのようにしてこの難局を乗り切ったら良いか悩み途方に暮れていたところ、金融機関の紹介で当拠点に経営改善計画、及びアクションプランの策定支援の相談に来訪された。
対応した当拠点のコーディネーター(以下CO)は、社長は経営改善が必要とわかっていても、何から始めてよいかわからない状況だと判断し、丁寧に話を聞き経営課題を導き出し整理した。

業績を見据えた経営ができていない

足回りの店舗運営では、同社は大手ショッピングセンターを主体に、テナント店舗を構え、直営店20店舗とフランチャイズ店50店舗(平成27年5月時点)を構えていたが、急激に業績が悪化した赤字店舗が多数あること、単価・客数ともに、店舗ごとにばらつきがあり稼働率(施術時間/営業時間)は50%の水準にまで落ち込み生産性が悪化していることが判明。
COは、直営店・FC店共に芳しくない経営状態の中、経費の削減が追いついていないことを指摘。特に、人件費が横ばいであり、結果、売上高に占める人件費比率が前期と比べ大幅に上昇していることが判明した。業績が赤字に転落している中で、資金繰り表をつくることもなく、なりゆきの管理をしているという問題点も判明した。

経営を立て直し新たな市場の開拓も

経営改善計画策定にあたり、ミラサポ及び実施機関の専門家派遣を活用して、先ずは店別採算の実態を把握し、赤字店舗は個別店舗ごとに真因を究明、その課題解決のアクションプランを策定、実行にあたっては目標管理の導入をして、PDCAサイクルが回せるようにするよう提案した。FC店舗の活性化については、FCオーナー自らが競合他社との差別化を打ち出せるよう体系的な教育を行うことを勧めた。
資金面では、赤字補てん資金が必要となる可能性があるので、経営改善計画が出来上がったところで、取引金融機関に説明して支援を仰ぐこと及び、当面の資金繰り管理に関しては、税理士事務所の指導を受けるよう提案した。
今後に向けた市場開拓のため、整体等で培った自社の強みである技術力と、日本レスリング協会へのトレーナー派遣の実績によるスポーツケアの技術力を活かして、トレーナー派遣事業等を採算分析、市場規模の調査、売上計画等を綿密に作成し検討するよう提案した。
これらの助言・提案を受け、相談者は、稼働率の悪い静岡地区、関東地区について、早急に検討に着手し、静岡6店舗、関東2店舗の売却を検討し出血を止めるよう動いた。
FCオーナーに対しては、マネジメント能力の開発に重点を置いた「経営者大学」を開講し外部環境の変化、顧客ニーズに対応できる経営者教育を開始。
資金面では、当拠点の支援で、資金繰り表、資金収支計画を作成し金融機関による借り換え融資を実施するともに、事業計画策定、予算管理、資金繰り等ための社内人材を育成、常勤財務担当者も設置した。
経営改善に目処がついた段階で、「スポーツケア事業」に進出するための経営革新計画を策定、承認が得られた。

営業利益が336%アップ

赤字店舗の6店舗閉鎖によるリラクゼーション事業の売上減少の中、トレーナー事業、マラソン大会、FC向けの経営者大学等のリラクゼーション事業以外の売上げが徐々に向上。売上げも顕著に改善し、スクラップ&ビルドによる人件費の低減、採用費、家賃交渉等各経費の徹底的な見直しにより、2年前と比較し営業利益は336%アップした。相談者は、「経営者として本当に苦しい時に、常に寄り添い、深い経験値に基づく的確なアドバイスをもらえた」と支援を振り返った。

支援の流れ
01
業績が急速に悪化するもどう乗り越えるかに悩み途方に暮れていた
02
業績が赤字に転落する中なりゆきの管理をしていることが判明
03
専門家派遣制度を活用し課題解決のアクションプランを策定。新事業展開も助言
04
経費の見直しや新事業の立ち上げにより営業利益が336%アップ
支援した拠点

愛知県よろず支援拠点

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