コロナ禍を機会と捉え新たにBtoB市場を開拓 企業社員の会員獲得で過去最高売上を達成
同社の代表である相談者は元々はPC教室のインストラクター(従業員)だったが、本部判断で撤退する事に。EBOの形で店舗承継し、社長として平成20年に開業。従業員は1名ながら地道に顧客拡大を図り、市内ではTOPのPC教室へと成長。(EBO:EmployeeBuy-Out)
株式会社アプリステイ
代表者:能瀬 聡子(のせ さとこ)
住 所:〒024-0061 岩手県北上市大通り1-3-1おでんせプラザぐろーぶ2F
連絡先:0197-65-3004
目次
- 相談のきっかけ
コロナ禍でメイン顧客であったシニア会員が減少 - 現状分析・課題設定
シニアや既存ビジネス会員に頼らない新ターゲットの開拓 - 提案・実行支援
急激なリモートワークの広がりに応じた会員拡大戦略 - 支援成果と今後の展望
BtoB市場の新規開拓が上積みとなり過去最高売上を達成!
相談のきっかけ
コロナ禍でメイン顧客であったシニア会員が減少
開業当初から、シニア初心者をメインに、和気あいあいとした雰囲気を強みとして売上を拡大してきた。同社はコロナ禍以前より当拠点を活用しており、過去にCOからの提案により、シニアメインだったターゲットをシニアとビジネス(会社でPCを使う人やPCスキルを習得し転職したい人)に分けて訴求し、ビジネス会員も増やしてきた。しかしコロナ禍の影響でシニア顧客の退会が発生、売上も対前年比で約30%の減少となり、密を防ぐ感染対策と同時に、売上拡大の打ち手が欲しいという内容でCOに相談があった。
現状分析・課題設定
シニアや既存ビジネス会員に頼らない新ターゲットの開拓
COは相談者に対し、コロナ禍に入会したビジネス会員のニーズについてヒアリングを実施。その結果、今までのビジネスニーズ(BtoC)と異なり、顧客からの要望でメールにワードやエクセルを添付してのやり取りや、Zoomでの打合せなど、PCスキルがコロナ禍以前のレベルでは仕事にならないケースが増えてきていることがわかり、ビジネス会員のさらなる拡大の可能性を感じ、その点を深掘する事とした。
提案・実行支援
急激なリモートワークの広がりに応じた会員拡大戦略
COは、既存のBtoC強化に加え、新ターゲットとしてBtoBの開拓(会社から社員を教室に通わせPCスキルを会得する)を提案。BtoC会員は検索からの会員化がメインとなるため、1ホームページ改修、2グーグルマイビジネス整備、3SNS発信力強化の3点を重点的に実施。他方、BtoB会員には経営者勉強会などへの参加や、知り合いの経営者に口コミでPC教室の社員受入コースを案内。コロナ対策も含め「しっかり集中部屋」、「ゆっくりマイペース部屋」とニーズへのコンセプトも明確にした2部屋を設けた。
支援成果と今後の展望
BtoB市場の新規開拓が上積みとなり過去最高売上を達成!
令和3年6月時点でBtoC会員は前年比120%アップ。新規ターゲットのBtoB会員は累計で13人と会員が増えた結果、過去最高売上を達成した。グーグルマイビジネスも北上エリアでトップ表示。コロナ禍以前からほぼ毎月相談を行った結果、継続的な売上拡大につながり、4年で約2倍の売上となった。今後はPC教室の枠を超え「ICTで北上を幸せな地域にする」をミッションに掲げ、他事業者と連携して、新たなチャレンジを図っていく。
SWOT分析を用い、コロナ禍はシニアには脅威だがビジネス層にはチャンスな事を図解で説明しました。既存ターゲットのBtoC(個人)と新ターゲットのBtoB(法人)に分類し、相談者が考えた打ち手を一緒にブラッシュアップすることで、売上と相談者の成長を同時に促す支援を心がけました。
相談前は新事業を始める度に長い時間をかけて挑み、それでも成功しないことが多々ありましたが、プロの意見を聞いて実行するようになってからは着実に結果につながり、やり方次第で理想を現実化できるということも教わりました。おかげでコロナ禍でも止まらず前進できています。
