YouTubeとECサイトの連携で日本刀の魅力を発信し海外市場を開拓 売上120%アップ! | よろず支援拠点全国本部

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日本刀の魅力を発信し海外市場を開拓 売上120%アップ!

YouTubeとECサイトの連携で
日本刀の魅力を発信し海外市場を開拓 売上120%アップ!

刀匠 鏡夜叉麿(かがみやしゃまろ)は、日本人の父とスウェーデン人の母をもつ相談者である湯川夜叉氏が営む刀鍛冶の鍛錬所である。平成27年に文化庁認可の刀匠の資格を取得し、伝統的な製法に従って日本刀を作刀している。子どもの頃はスウェーデンで育ち、10代から日本とスウェーデンの両方を生活の場としてきた。父の日本刀のコレクションに感化されて「自ら日本刀をつくる」という夢をもつようになった。その後、父の友人であった刀匠と出会い、弟子入りを決意。5年間の修業を経て刀匠の資格を取得して以降、山口県防府市内にて日本刀の作刀に取り組んでいる。

公開日: / 都道府県:山口県 業種:製造 課題: 売上拡大

刀匠 鏡夜叉麿

代表者:湯川 夜叉(ゆかわ やしゃ)
住 所:〒747-0104 山口県防府市真尾10511-1
連絡先:080-3946-8371
URL:https://yashayukawa.com/

刀匠 鏡夜叉麿(かがみやしゃまろ)は、日本人の父とスウェーデン人の母をもつ相談者である湯川夜叉氏が営む刀鍛冶の鍛錬所である。平成27年に文化庁認可の刀匠の資格を取得し、伝統的な製法に従って日本刀を作刀している。子どもの頃はスウェーデンで育ち、10代から日本とスウェーデンの両方を生活の場としてきた。父の日本刀のコレクションに感化されて「自ら日本刀をつくる」という夢をもつようになった。その後、父の友人であった刀匠と出会い、弟子入りを決意。5年間の修業を経て刀匠の資格を取得して以降、山口県防府市内にて日本刀の作刀に取り組んでいる。

公開日:
都道府県:山口県/業種:製造/課題:売上拡大

刀匠 鏡夜叉麿

代表者:湯川 夜叉(ゆかわ やしゃ)
住 所:〒747-0104 山口県防府市真尾10511-1
連絡先:080-3946-8371
URL:https://yashayukawa.com/

目次

  1. 相談のきっかけ
  2. 課題
  3. 支援内容
  4. 支援の成果

相談のきっかけ

ECショップ機能付きの自社ウェブサイトで販売するも売上が伸びずに悩んでいた

相談者は、刀匠として独立後に日本刀の作刀を精力的に展開。平成30年に山口県防府市内で初の個展「湯川夜叉展」を開催したのをはじめ、令和2年から「現代刀職展」に作品を出展。いずれも入選を果たして、刀剣の専門家から高く評価されている。また、オリジナルブランドとして「YASHA YUKAWA」を立ち上げ、北欧デザインと日本の伝統的なデザインを融合させた作品を生み出している。相談者の鍛錬所はJR防府駅から車で約15分の山あいにある。「もともと、師匠の友人である刀匠が用いていた鍛錬所。静かな立地で制作に打ち込むことができる上、鍛錬した鋼の焼入れに欠かせない清水を豊富に利用できる」(相談者)。日本刀の作刀に勤しむ一方で、知名度の向上と販路の開拓が大きな課題であった。当初、相談者はECショップ機能がある自社ウェブサイトを外注で構築。しかし、検索エンジンやSNS頼みの集客では思うように成果が出ず、ネット経由での売上が伸び悩んでいた。そこで、創業時にロゴやチラシのブランディングで当拠点を利用したことがあった相談者は、ウェブでの販路拡大を目的として今回も相談に訪れた。

課題

一振200万円クラスの日本刀を海外のコレクターなどにいかに販売していくか

相談を受けたCOは、同鍛錬所で取り扱っている製品のマーケティング分析から着手。すると、日本刀と和包丁のオーダーメードがビジネスモデルの中心であるため、制作に時間がかかる上に売れる頻度が少ないという課題が明らかになった。相談者が制作を手がける日本刀の値段は平均して2 0 0 万円。一見、高価に思えるが、「それでも利益は十分とはいえない」(相談者)。日本刀一振の作刀にかかる期間はおよそ1年。また、島根県から取り寄せる材料の玉鋼だけで数十万円のコストがかかる。また、火床で用いる木炭は岩手県産の赤松を用いたもので一束1万円。これを一振あたり何十束も用いる。さらに研ぎ師への支払いも数十万円かかる。それだけに製品の価値を国内外に正しく発信し、一人でも多くの理解者を得ることが課題であった。一方、和包丁については、流通経路は大手卸業者が中心であり、その経路だけでは利益の確保が限定的であった。COは利益率を上げるためにネット経由での直販を強化した方がよいと提案。相談者と議論を重ねた結果、単価が手頃で購入しやすい包丁の在庫を用意して販売するビジネスモデルを検討することとなった。

支援内容

相談者の英語力を生かしつつ海外市場を意識したブランディングを支援

近年、インバウンド観光客の増加を背景に日本文化に対する関心が高まっている。それに伴い、伝統的な日本製品へのニーズも増大している。日本製の和包丁にしても、海外の有名レストランのシェフなど愛好者は増えつつある。これに応じて近年は和包丁の輸出額が60億円を超える勢いだ。COはこの追い風を利用したプロモーションが重要であると判断。相談者は英語が堪能であることから、その強みを生かして海外への販路を拡大していくことにした。まずはデザイナーのCOが、包丁のパッケージや直筆サインを添えた証明書などのデザインをアドバイス。ブランディングを支援して、ネット経由で販売する体制を整えた。また刀鍛冶の創作風景はビジュアル面のインパクトが強いことから、鍛錬の様子を動画で撮影してYouTubeで配信。これによってファンを獲得することを提案した。そして、動画を通じて視聴者の興味関心をひきつけた上で、満を持して完成した日本刀や和包丁をネット経由で販売する方針とした。併せて、ネット販売への導線をスムーズにつなげるために、YouTubeのプロフィール画面から商品を閲覧できるECサイト構築サービス「Shopify」との連携も行った。

支援の成果

YouTubeからECサイトへ誘導することで知名度が上がり売上も向上

ICTに精通しているCOが中心となり、YouTubeでの動画配信を通じて見込み客をECサイトへ誘導する仕組みの構築を支援。相談者にとって煩雑な設定作業について丁寧にアドバイスして具体化していった。YouTubeチャンネルを開設して動画を配信したところ、1年足らずでチャンネル登録者数が2,700人を超え、短期間での認知拡大に成功した。国内外のファンが増えたのを契機に動画に登場した和包丁の販売を開始したところ、250ドルの製品がわずか3日で完売。想定以上の好調な滑り出しとなった。海外売上が伸びたことで、直近の売上は前年比で120%増となっている。また、動画を視聴した人から「作刀の技術を教えてほしい」という問い合わせが増加。海外からの多数の依頼や問い合わせに対して、相談者の英語力を生かして適切に対応。併せて、防府市の補助制度を活用して、インバウンド向けワークショップなどの新たな商材の企画に取り組んでいる。具体的には、同鍛錬所の見学会や日本刀鑑賞会、小刀ワークショップなどの体験プログラムを実施。これらのプログラムを通じて、刀鍛冶の仕事や日本刀の歴史を知りたいというニーズに応えており、知名度の向上に役立てている。

事例を振り返って

● YouTubeよりECサイトへ誘導するというプロセスを提案
● パッケージや証明書などのデザインをアドバイスしブランディングを支援

相談者の声

COの皆さんによる親身な支援のおかげで、私のビジネスが軌道に乗り、海外販路の開拓に成功しています。支援のなかでも特にデジタル技術の活用を通じて、YouTubeチャンネルにECサイトを設置することができ、たいへん役立っています。このほかにも、日本刀や包丁の創作品を収める高品質なパッケージの企画でご助力いただき、ブランド価値の向上につながっているとうれしく思っています。よろず支援拠点のCOの方々による、各分野でのプロフェッショナルなサポートには本当に感謝しています。

支援した拠点

山口県よろず支援拠点

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