地域の雇用と事業を守りたい! 事業承継に挑んだ工場長の道のり | よろず支援拠点全国本部

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地域の雇用と事業を守りたい! 事業承継に挑んだ工場長の道のり

昭和41年創業のステンレス加工企業から事業承継し令和5年に創業。主に、金属加工事業を行っており、金属工作機械用及び金属加工機械用の部分品や附属品を製造している。

公開日: / 都道府県:和歌山県 業種:製造 課題: 事業承継

株式会社 エイワテック

代表者:楠本 敬弘(くすもと たかひろ)
住 所:〒649-6202 和歌山県岩出市根来991-1
連絡先:0736-62-2835

昭和41年創業のステンレス加工企業から事業承継し令和5年に創業。主に、金属加工事業を行っており、金属工作機械用及び金属加工機械用の部分品や附属品を製造している。

公開日:
都道府県:和歌山県/業種:製造/課題:事業承継

株式会社 エイワテック

代表者:楠本 敬弘(くすもと たかひろ)
住 所:〒649-6202 和歌山県岩出市根来991-1
連絡先:0736-62-2835

目次

  1. 相談のきっかけ
  2. 課題
  3. 支援内容
  4. 支援の成果

相談のきっかけ

解散の危機を前にした工場長の決断

相談者は、和歌山県内の製造業を営む会社で工場長として勤務。当拠点の存在は以前から知っていたが、工場長という立場からこれまで相談には至らなかった。その会社は、オーナーの夫が創業、創業者の逝去後はサラリーマン社長である2代目社長が事業を引き継いでいたが、オーナーも2代目社長も高齢で会社解散の意向を固めていた。相談者は、勤務先の従業員の雇用を守り、取引先にも迷惑をかけたくないという思いから、今回の相談に至った。

課題

優良企業であるがゆえの事業承継の壁に直面

和歌山県事業承継・引継ぎ支援センターの統括責任者とCCOは、初回面談で現在の状況をヒアリング。最適な事業承継方法として株式譲渡が良いと判断し、その方向性で進めることをアドバイスした。しかし、相談者が会社の決算書を確認した結果、時価評価により優良企業であることが判明。株式譲渡価格を税理士にも確認したところ当初予定していたよりも資金が高額になったため、他の方法を検討することになった。最終的に資金面を考慮し、相談者にとって最善の事業承継方法として事業譲渡を提案。同センターと当拠点が役割分担し、支援を進めることとなった。

支援内容

円滑な事業譲渡と新会社設立を手厚くサポート

CCOは、相談者と共に財務諸表を確認し、経営継続が可能かどうかの検証をサポートした。特に、事業譲渡をする場合、現在の取引先の口座がスムーズに引き継げるのか、新たな取引契約書が必要かなどの確認作業をサポート、事業譲渡契約書のひな型を提供した。加えて、新会社設立のための資金調達支援として、創業計画書の作成をサポート。これまでの売上推移をもとに、事業譲渡後の売上予測を立て、事業継続の検証支援を行った。また、金融機関2行による協調融資の申込を支援し、各金融機関には本事業に関する事前説明行うことで、円滑な資金調達を支援した。

支援の成果

新会社設立による事業譲渡で地域の雇用を守る

支援の結果、新会社を設立して事業譲渡を行うことにより、当初は解散を予定していた会社が、無事に事業承継を実現した。解散により5名が失業する可能性があったが、事業承継により雇用が守られた。技術を有する会社が存続したことで、従業員の雇用が維持され、取引先も安定して営業することが可能となった。また、同社は若い従業員が多いことから、今後は若手への技術の承継にも力を入れていく予定である。

事例を振り返って

● 和歌山県事業承継・引継ぎ支援センターと当拠点が円滑に連携
● 事業譲渡において、現業から円滑な移行が可能かを検証
● 譲渡後の売上見通しを検討し新会社設立を支援

相談者の声

これまで工場長としての経験はありましたが、経営に関わるのは初めてのことで、何を優先すべきか手探りの状態でした。今回の相談を通じて、事業承継や資金計画に関する具体的な知識を深めることができ、非常に勉強になりました。特に、資金面での面談やアドバイスが大変心強く、今後の経営に自信をもつことができました。

支援した拠点

和歌山県よろず支援拠点

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