PDCAサイクルを回す経営管理の仕組みづくりで売上と営業利益率が増加
昭和8年創業の老舗鋳造所。千葉県山武市に製造工場を構え、電線業界で使用する端子など銅素材製品の鋳造から完成まで一貫して製造を行っている。多品種小ロットで、銅鋳物一点から製造に対応。
代表者:山本 哲也(やまもと てつや)
住 所:〒273-0005 千葉県船橋市本町6-2-10
連絡先:047-409-0660
URL:http://www.yamamoto-goukin.co.jp/company.html
昭和8年創業の老舗鋳造所。千葉県山武市に製造工場を構え、電線業界で使用する端子など銅素材製品の鋳造から完成まで一貫して製造を行っている。多品種小ロットで、銅鋳物一点から製造に対応。
代表者:山本 哲也(やまもと てつや)
住 所:〒273-0005 千葉県船橋市本町6-2-10
連絡先:047-409-0660
URL:http://www.yamamoto-goukin.co.jp/company.html
同社は千葉県山武市に製造工場を構え、銅素材の鋳造から加工、完成まで一貫した製造を多品種小ロットで行っている。相談者は毎期の事業計画を策定しているが、計画通りに事業が進まないことに悩んでいた。年間売上の繁閑差が激しいため閑散期の売上確保が課題であり、また、資金繰りも不安定であった。経営改善の支援を受けるため、主要取引先の金融機関からの紹介を受け、当拠点へ相談に訪れた。
同社の銅素材の鋳造品は、電気及び熱伝導性能が高く、耐久性も優れているため、電線業界での使用ニーズが高い。さらに鋳造から完成品製造まで行える業者は少ないため、同社は多数の取引先を有していた。一方、取引の繁閑差が激しく、売上は安定していなかったため、資金繰りが不安定な状況にあった。ところが、資金繰り表の管理は十分にできていない状態であり、事業計画は策定しているものの、対外的な目線を意識して毎月利益が出るような計画となっていたため実態との乖離が大きかった。計画と実績が伴わないため、PDCAを回す土台ができておらず、経営管理の仕組みづくりが課題であった。
SCCOは、事業計画は計画づくり自体が目的ではなく、計画に合わせてPDCAサイクルを回すことで継続的に経営改善していく仕組みづくりが重要であることを説明した。具体的には、計画の進捗を確認し、計画通りに進んでいない部分の改善策を立て実行することを繰り返して、実態に合わせた計画づくりと仕組みづくりを行うようアドバイス。毎月の面談で進捗を確認し、都度課題設定と改善提案を行った。また、損益計画とは別に資金繰り計画を立てて、今後の資金繰り予測を踏まえた上で計画的な経営を行う必要性を伝えた。売上拡大に関しては、営業戦略を立案して行動計画まで落とし込み、特に既存取引先の受注拡大を計画的に推進するようアドバイスした。
毎月、計画の進捗確認と修正を繰り返し、日々の営業活動の改善により、閑散期の受注も増加、令和5年度の売上高は令和3年度と比較して42.2%増、営業利益率が3.9%増となった。日々の改善活動を重ねていく上で、取引先からの引き合いも増え、令和6年度も計画を上回る売上推移となっている。また、資金繰り計画を整備し、計画的な管理を行ったことで資金繰りが安定。今後は生産力強化のため従業員の増強を行い、さらなる売上拡大を目指していく。
● 主要取引先金融機関との連携をサポート
● 月1度の面談で進捗確認と優先課題の設定を支援
● PDCAサイクルを回す仕組みづくり
これまでは計画づくりだけで、振り返りを行っていませんでした。月に1度よろず支援拠点を訪れて計画の説明を行うと、それに対してSCCOからチェックが入るため、振り返りの場となっていました。SCCOから自分にない視点からアドバイスをいただだけたことも、実績につながっています。