DXで25年続いた製造方法を⼤転換!廃棄ロスゼロで経営健全化を実現
明治32年創業。120年以上の歴史がある和菓子メーカー。成田山新勝寺の表参道に「なごみの米屋總本店」、千葉県内に29の直営店を展開。成田市内の二つの製造工場で羊羹やどら焼、最中などの和菓子を製造している。
代表者:諸岡 良和(もろおか よしかず)
住 所:〒286-0032 千葉県成⽥市上町500
連絡先:0476-36-2031
URL:https://nagomi-yoneya.co.jp/
明治32年創業。120年以上の歴史がある和菓子メーカー。成田山新勝寺の表参道に「なごみの米屋總本店」、千葉県内に29の直営店を展開。成田市内の二つの製造工場で羊羹やどら焼、最中などの和菓子を製造している。
代表者:諸岡 良和(もろおか よしかず)
住 所:〒286-0032 千葉県成⽥市上町500
連絡先:0476-36-2031
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和菓子の製造には⼩⻨ 粉や卵、油などの原材料が必要であり大量製造には多量にガスや電気を消費する。令和2年当時、原油や小麦価格の上昇、鳥インフルエンザによる卵不足のほか、エネルギー価格の引き上げもあり、同社は製造コストの急激な上昇に悩まされていた。持続可能な社会実現のためにフードロス削減に取り組む必要があると自覚した時期でもあり、これらの課題を解決し、より顧客に役立つ企業への改革のため、今回の相談に至った。
原材料及びエネルギー価格⾼騰への対策、フードロス削減という課題への対応は経営健全化のために必須であり、「製造工程で不良品ゼロ」になれば解決可能と判断した。しかし、同社には「不良品は発⽣して当たり前」の文化があり、熟練者の勘と経験で場当たり的に対応してきた。そこでCOは、大手製造業者では「不良品ゼロ」が常識で、新製品設計段階で不良品ゼロ化を目指していると説明。勘と経験に頼ることなく、データで⾒える化する仕組みづくりの大切さを社内メンバーと共有し、製造工程における不良品ゼロ化と、データ活用により従来の製造に対する考え方を変⾰していくデジタルトランスフォーメーション(DX)に挑戦することにした。
COは、経営改善にインパクトが出やすい不良品発生メカニズムの特定から始めた。モデル⼯程とモデル製品を定め、支援終了後も他工程へと展開できるよう工程の担当課⻑、設備課⻑などキーとなる部署のメンバーでプロジェクトチームを設立。定期的に訪問し現場で改善⽀援を行った。COの⼤⼿ 製造業で培ったノウハウをフル活⽤し、不良品発⽣の⾒える化から不良品発⽣のメカニズムの解明、改善案の⽴案と⽴証を⾏った。特にメカニズムの解明は、試行錯誤しながら約1年を費やし、大学の准教授に理論的なアドバイスも得た。現場ではデータによる慣れない検証作業が続いたが、同社の強みである粘り強さとチャレンジ精神で、メカニズム解明までたどり着いた。
25年間行ってきた和菓子製造の工程において、固有の不良品発生メカニズムを解明。DXを活用しこれまでと全く異なる製造方法を開発した。データ分析によって不良品を発生させない方法であり、特許出願準備中である。結果として廃棄ロスがなくなり、原材料やエネルギー資源を有効に活用することができ、経営健全化を達成した。また、副次的な効果として、⻑年続いていた作業者負担の重い工程を取り除くことができた。
● DXで「勘と経験」から「データの⾒える化」へ
● ⼈材を育成し⾵⼟を変えることを最終目標に設定
● あるべき姿とのギャップを埋めるためのサポート
当社のSDGs推進において、フードロス削減は最優先課題。今後の製造コスト上昇に対する抜本的な対策になりました。また、今まで不良品ゼロを目指すことは考えてもいなかったので⼤変刺激になりました。COの分析力・洞察力は卓越しており、検討した課題は社員で共有。社員の成⻑を促す形でサポートいただきありがたかったです。