デジタル化人材を社内に育成し、情報共有のスピード化 | よろず支援拠点全国本部

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デジタル化人材を社内に育成し、情報共有のスピード化

昭和52年、農海産乾物を生産者から仕入れ、主に外食産業向けに販売する会社として設立。外食市場拡大とともに業績を伸ばし、全国の集団給食ルートにも販路を展開。ニーズに対応した商品の開発や提案を行い、商品を多様化。顧客の信頼を勝ちとり成長を続けている。

公開日: / 都道府県:静岡県 業種:製造業 課題: 生産性向上

藤和乾物株式会社

代表者:佐藤 文彦(さとう ふみひこ)
住 所:〒426-0055 静岡県藤枝市大西町1-1-32
連絡先:054-653-2002

昭和52年、農海産乾物を生産者から仕入れ、主に外食産業向けに販売する会社として設立。外食市場拡大とともに業績を伸ばし、全国の集団給食ルートにも販路を展開。ニーズに対応した商品の開発や提案を行い、商品を多様化。顧客の信頼を勝ちとり成長を続けている。

公開日:
都道府県:静岡県/業種:製造業/課題:生産性向上

藤和乾物株式会社

代表者:佐藤 文彦(さとう ふみひこ)
住 所:〒426-0055 静岡県藤枝市大西町1-1-32
連絡先:054-653-2002

目次

  1. 仕入・在庫管理のデジタル化で生産性向上を
  2. 浮かび上がった「アナログ」と「曖昧管理」
  3. 社内から候補者を選定、デジタル化のコア人材として教育
  4. 在庫状況の見える化により、仕入のタイミングと購入量を適正化

仕入・在庫管理のデジタル化で生産性向上を

時期により仕入価格が変動する海苔や椎茸などの乾物は、利幅が大きいこともあり、厳密に在庫を管理せず担当者の相場観を元に買い付けを行っていた。また、基幹システムは社内に導入されていたが、在庫管理や生産管理などの業務の端々で紙による作業、手書き伝票のPCへの手入力など、非効率な作業が残っていた。同社はデジタル化により、非効率な作業や属人的な業務を払拭し、仕入と在庫の適正化や生産性向上を図るため、相談に訪れた。

浮かび上がった「アナログ」と「曖昧管理」

COは、経営における重要課題を探るため、ヒアリングにより、工程毎の業務フローとボトルネックを精査した。出荷する乾物には生産地指定があるものと無いものなどがあり、在庫管理が複雑であった。また、基幹システムで在庫を把握するためには時間の掛かる手作業の工程が必要であった。さらに、手書きの作業日報の基幹システムへの登録にはタイムラグがあり、原料、仕掛品などの正確な数量の把握が不可能なため、生産計画そのものも勘と経験に頼っているなど、複数の課題が浮かび上がってきた。

社内から候補者を選定、デジタル化のコア人材として教育

こうした課題を解決するためには、社内業務のデジタル化が不可欠であった。COはデジタル化への対応の即応性や今後の継続性を考慮した場合、外注ではなく、社内の人材をデジタル化のコア人材として育成することが不可欠と判断し、相談者と協議の上、素養があると思われる社員を選抜。まずは、基礎用の学習書籍といくつかのプログラムのサンプルコードを用意した。その上で簡単なプログラム作成を“宿題”として渡し、質問に随時答えながら指導。そして実際のシステム開発に向けて、伴走型の支援を継続した。

在庫状況の見える化により、仕入のタイミングと購入量を適正化

まったくの初心者だった担当者のプログラミングスキルは急速に向上し、いくつかの自作プログラムを実務に投入した。その結果、原料在庫確認はわずか5分ほどで可能となり、仕入が「経験と勘」から「数値をもとにした判断」へと変革した。また、ベテランの目視に頼っていた製品在庫確認もリアルタイムの実数に転換。前年の出荷量をもとにした理論値による生産計画策定が可能となった。こうして、適正量の仕入、過不足ない生産を実現。また日報のデジタル化も進展し、生産性も大きく向上した。

事例を振り返って

新しいことにチャレンジする社風があり、社長のリーダーシップのもと、中小企業では難しいとされる「社内人材からのデジタル人材の育成」が成功しました。また経営において優先度の高いテーマの解決につながるかを何度も確認したこと、実力に応じた解決策を提案できたことが支援の大きなポイントでした。

相談者の声

COには、当初は何も分からなかった我々を丁寧にサポートしていただきました。それぞれの業務のデジタル化を進める中で、壁にぶつかることも多かったのですが、コードの書き方など、初歩的なところから具体的かつ丁寧にアドバイスをしていただき、とても感謝しています。

支援した拠点

静岡県よろず支援拠点

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