販売戦略見直しと値上げで経営回復 次なる目標は海外への挑戦! | よろず支援拠点全国本部

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販売戦略見直しと値上げで経営回復 次なる目標は海外への挑戦!

大正15年創業、業務用の売上が約7割を占める独立系の大豆加工品メーカー。大手コンビニにおでんを納入しているほか、味に厳しい全国有数の大手外食チェーンに製品を提供するなど、原料と味にこだわった大豆加工品には定評がある。

公開日: / 都道府県:埼玉県 業種:製造 課題: 経営改善・事業再生

株式会社 富岡食品

代表者:冨岡 宏臣(とみおか ひろおみ)
住 所:〒366-0828 埼玉県深谷市東大沼229-1
連絡先:048-571-5254
URL:https://www.tomiokafoods.co.jp/

大正15年創業、業務用の売上が約7割を占める独立系の大豆加工品メーカー。大手コンビニにおでんを納入しているほか、味に厳しい全国有数の大手外食チェーンに製品を提供するなど、原料と味にこだわった大豆加工品には定評がある。

公開日:
都道府県:埼玉県/業種:製造/課題:経営改善・事業再生

株式会社 富岡食品

代表者:冨岡 宏臣(とみおか ひろおみ)
住 所:〒366-0828 埼玉県深谷市東大沼229-1
連絡先:048-571-5254
URL:https://www.tomiokafoods.co.jp/

目次

  1. 相談のきっかけ
  2. 課題
  3. 支援内容
  4. 支援の成果

相談のきっかけ

コロナ禍で外食産業向け売上が悪化し経営に打撃

売上の15%を占めていた大手コンビニ向けのおでん用厚揚げ、がんもどきの販売は、コンビニ店舗側のオペレーション見直しによって数年前から大幅に減少。そこにコロナ禍が直撃したことでコンビニおでんが売れなくなり、さらに外食産業向けの売上も激減したことが重なり、経営に大きな打撃を受けた。同社は財務が厳しい状況となり経営改善が急務となった折、商工中金熊谷支店から当拠点を紹介され、何とかしたいと相談に至った。

課題

営業面の問題と利益を生まない製品販売が業績悪化の原因

食品業界に精通しているCOは販売における弱点を分析し営業面では訪問件数の少なさ、売上計画や営業会議の内容、営業方法と管理に問題があることがわかった。また、海外輸入の大豆原材料の高騰と光熱費の値上がりのため、利益が出ない製品や利益率が低い製品も散見された。それらを値上げすることなく販売し続けているため、社内努力ではカバーしきれず業績は振るわなかった。同社の製品は大手コンビニや大手外食チェーンに提供されており、非常においしいと評判がよくポテンシャルも高いが、コロナ禍による打撃など外部環境が原因で業績が悪化している一面もあった。

支援内容

販売戦略と営業手法を見直して価格値上げ交渉に挑む

戦略として、高付加価値・高利益率製品に集中し、日配品などの低利益製品は積極的に販売しない方針を提案。営業においては訪問目的を明確にし「聞き出す」ことの重視と、データベースの管理方法についてアドバイス。特に接戦案件は重要であり、明確に管理して進捗と戦略をチームで共有することを提案した。また、営業全員の成果が上がるように、成功している営業手法をロールプレイングで学ぶことを支援した。利益が出ない製品も含めて全製品の値上げ交渉を提案し、価格交渉ツールを紹介。交渉の進捗は毎月管理を促した。相談者は積極的に改善に努め、アドバイスはすべて実施された。相談の際は毎回金融機関が同席し、他機関とも連携してサポートを行った。

支援の成果

経常利益は約7倍!新規顧客開拓と価格交渉で立て直す

製品の拡販戦略と値上げ交渉を実施し、値上げを実現。味が評判で新規獲得件数は、4〜5倍に増加。外食産業が復活し、売上高は令和6年3月期で、昨対比115.8%。経常利益は同期昨対比696%となり、債務超過が解消した。直近では、工場のラインを合理化し省人化の設備投資を提案、今期から本格稼働を予定している。今後は粗利が高い製品の拡販と値上げ交渉に加え、海外への輸出拡大を狙う。

事例を振り返って

● 実態に即した実行可能な提案
● 営業手法の構築と接戦案件管理の実施支援
● 中小企業向けの経営や価格交渉の支援ツールの紹介

相談者の声

食品の専門家であるCOのアドバイスはとても信頼できました。不安な時は背中を押してくれたり、的確な提案をいただいたり、支えとなりました。特に値上げを実行し、適正価格に設定できたことは大きいです。経営が安定し社員の表情は生き生きとしています。海外に輸出を進める際にも、専門家がいるよろず支援拠点に相談したいです。

支援した拠点

埼玉県よろず支援拠点

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