マーケティング戦略策定で、対象顧客の心に刺さる営業活動・販売促進を実現
2019年6月に創業した、健康器具の製造販売業者。「骨格を整え、骨格を支える筋肉を対称に育てる」体操法をサポートする、100%天然木で作った「バランスボード」を製造。インターネット通販をはじめ、病院やリハビリ施設、支援学級のある学校などに販売している。
代表者:代表 東 史(あずま ふみ)
住 所:〒572-0011 大阪府寝屋川市明徳1-11-50
連絡先:070-2306-3001
相談者は、生まれつき肢体の障害を持つ娘の側弯症(背骨の曲がった状態)の悪化をきっかけに、独自の体操法を考案。体操法をサポートするトレーニング器具「バランスボード」を開発、起業した。この器具の特許に関して(一社)大阪発明協会に相談をした際、製品開発後の販路開拓の重要性を説かれ、当拠点を紹介されて相談に至った。
COは同社の販売手法を分析。すると、顧客ターゲットの設定が幅広いにも関わらず、顧客特性を一律に捉え、適切な販売ができていなかった。また、製品の仕様・効果・効用などがわかりやすく言語化されておらず、本製品が顧客にどんな利益をもたらすのか、うまく伝えきれていなかった。思いつきで飛び込み営業もしており、「誰の・何のために・何をどうする」といったマーケティング戦略の策定への取組が課題であると判断した。
まず、対象顧客を「要介護者」「支援学級の児童」「運動不足の高齢者」の3つに絞り込み、それぞれの悩みや理想の姿を明確化することを提案。そして、その悩みに共感するかたちで、彼らにとっての「バランスボード」の価値を言語化していった。これらをもとに、対象顧客別に販促ツールを作成し、対面での商談を実施。自社ホームページのブラッシュアップやチラシの折込み、Facebook広告など、広報活動も活発化させた。
当初は販売実績がなかった「バランスボード」だが、要介護者向けリハビリ施設やホームページからの注文が毎月数件ずつ増えてきた。また、個別の販売促進が期待どおりの結果を得られない場合でも、相談者自身の手でマーケティング戦略を策定・改善していけるようになった。現在新型コロナの影響で対面営業を実施できないが、COの伴走支援により、販促ツールの充実などに取り組んでいる。
できるだけ相談者自身が考え、実際に手を動かしてもらうことを心掛けました。毎回の相談時には、相談者が持参した成果物を丁寧に確認し、ブラッシュアップしていきました。拠点内の別のCOとも連携し、各COの強みを最大限発揮した支援を行いました。
顧客への伝え方や満足度向上のための施策など、多くのことを学びました。「バランスボード」は、足首と足裏の筋肉の刺激により、踏ん張る力がつく製品です。今後も、しっかりと製品のよさを伝え、販売に結びつけていきたいと思っています。