SNSによる情報発信と売場改善で来客数が増え売上も拡大
相談者は老舗お菓子店を5年前に引き継いだが、以前は1日20万円あった売上が2~3万円まで減少。資金繰りが厳しい状況であった。売上を伸ばすため、総菜の販売も考えていたが、年中無休で毎日9時から20時まで営業。休憩も取らず長時間の製造と販売に追われ多忙を極める中、打開策を実行する余裕もないまま当拠点へ相談に訪れた。
Coが店を訪問して人気商品や客層、強みなどをヒアリング。その結果、メイン顧客は地元の年配者と近隣の高校生であったが、「注文から15分で作れる自慢のホールケーキ」や、「伝統的な行事用の菓子まで幅広く製造できる」などという強みが知られていなかった。ブログやFacebookを開設していたが、店の情報もほとんど発信されていないことも判明。さらに、お客様のために営業時間を長くしていたことで、かえって生産性と売上の低迷につながっていると分析した。
相談者の当初の希望であった新たな惣菜販売は、コストと作業の負担増を考え、今はお菓子に専念するよう助言。まずは、開設しているSNS等の更新頻度を高め情報発信を強化することを提案した。新たに商品写真を掲載し、ホールケーキがすぐに作れることをアピールすることを助言した。さらに店舗のレイアウトも変更し“ついで買い”を促す陳列方法などをレクチャー。営業時間も見直し、1日に1時間は休息をとって技術向上や、SNSでの宣伝時間に充てるようアドバイスした。
ケーキの写真や人気漫画キャラクターの似顔絵入りクッキーの写真などをSNSやブログで紹介したことで、これを目当てに来店する学生など新規客が増えはじめ、売上が拡大。また、自身の長時間労働も見直し、効率よく仕事をすることで新作の開発にも着手できるようになった。