豪雨災害により全壊した店舗の再建を目指し
早期売上確保のためのビジネスプランを構築
倉敷市真備町でパン屋を営んでいた相談者は、創業5年目に発生した、「平成30年7月豪雨」で被災。店舗を含む2階建ての建物が全壊した。特に1階の店舗部分は、厨房機器も含め、機械設備だけでも約3,000万円の被害となった。商工団体に未加入で情報がなく、自助努力で復興を目指していたが、再建のめどが立たずにいたところ、当拠点の存在を知り、相談に訪れた。
CCoは、店舗の早期営業再開を目指す相談者から、被害額を確認した上で今後の計画についてヒアリング。復興にあたっては「早期営業再開のための仮店舗の準備・販売ビジネスプランの作成」、「各種融資制度や助成金、補助金の活用による店舗再建」が課題であると分析し、支援を行っていくこととした。
再建のための資金集めについては、復興に向けて検討している設備が対象となる可能性がある補助金についての概略や、「熊本地震」の事例をもとにした具体的な活用例をアドバイス。また、災害に伴うローンのガイドライン適用など、融資についての選択肢も提示した。さらに、直近3か月の貸借対照表・損益計算書のコピーを預かり、今後の事業計画のたたき台を作成。店舗の復興に向けて早期に売上を確保する必要から、小規模事業者持続化補助金を利用することを提案し、事業計画のたたき台をもとに、玉島信用金庫の支援も受けながら相談者本人が申請書を作成していくこととなった。仮設店舗については、相談者はテントでの営業も視野に入れていたが、衛生面を考慮し、プレハブ式ユニット住宅を推薦。さらに、パン製造で協力をしてくれる店舗をマッチング提案した。
パンの製造協力店も見つかり、被災した店の駐車場部分に設置した仮設店舗で、同年9月19日から営業を再開することができた。今は1日600個を販売する繁盛店となっている。現在はプレハブ仮設店舗での営業を行いながら、CCoのアドバイスをもとに申請書の準備を終えて復興手続きを開始。店の再建へ乗り出している。