窯元の事業再生!未来への事業承継に希望をつなぐ伝統の京焼・清水焼
陶芸の里・炭山で大正10年から4代続く京焼・清水焼の窯元。発案から成型、絵付け、焼成、上絵付の工程を完成まで一貫して行っている。夫婦の共同作品「マエストロ貴古」は自由な発想と技術で制作活動を展開。
代表者:今橋 剛和(いまはし たかよし)
住 所:〒601-1395 京都府宇治市炭山久田2-12
連絡先:090-3161-8443
URL:https://kiko.sumiyama.kyoto/
陶芸の里・炭山で大正10年から4代続く京焼・清水焼の窯元。発案から成型、絵付け、焼成、上絵付の工程を完成まで一貫して行っている。夫婦の共同作品「マエストロ貴古」は自由な発想と技術で制作活動を展開。
代表者:今橋 剛和(いまはし たかよし)
住 所:〒601-1395 京都府宇治市炭山久田2-12
連絡先:090-3161-8443
URL:https://kiko.sumiyama.kyoto/
相談者は4代続く京焼・清水焼の窯元の妻である。窯元は百貨店や料亭など顧客を数多く抱えていたが、コロナ禍の影響を受け、顧客の休業や時短営業、展覧会などのイベント自粛などが重なり、売上が一時ゼロになるまで落ち込んだ。さらに、台風の影響により同社の建物目前まで土砂が迫るなどのトラブルが重なり、途方に暮れていた。相談者はそういった状況のなかでも新しいことに挑戦しようと模索し、当拠点へ相談に訪れた。
さまざまな要因が重なり状況が複雑になっていたため、まずはこれまでの活動の振り返りを行い、的確に現状を把握することが最初の課題であった。COがヒアリングしたところ、状況はかなり苦しいものの歴史や技術力、昔からの固定ファンといった強みがあること、しかし、その強みを発揮できていないことがわかった。コロナ禍で顧客や業界との関係が薄れてしまい売上が回復していないことから、営業力の強化も課題に設定した。また、4代目窯元も妻である相談者もこれまで職人一筋でやってきたため、経営に関しては知識不足でわからないことが多いことも明らかとなった。
相談者には、かねてより今後やるべきことのアイデアがあった。COと対話を重ねていくなかでそれらが明確になり、月1回の面談でやるべきことを整理してサポートを行った。相談者も面談にしっかり向き合いながら、年間8回にも及ぶ展覧会の実施や営業活動の強化、伝統的工芸品公募展での受賞を目指すなど、やるべきことを全力で実行した。営業力強化については他のCOとチームを組み、ホームページの改修やSNSの活用、写真の撮り方などを支援した。相談者に不足している経営知識については、税務やインボイス制度、ブランディング、原価管理、5S、商標など、必要に応じて他の支援機関とも協力しつつ幅広い支援を行った。
出品した伝統工芸作品の受賞、メディアでの露出が契機となり、状況は好転。また、さまざまな取組の成果や固定ファンの応援も後押しとなり、4代目が窯元を引き継いで以来最多とも言うべきほど受注が入るなど、忙しい日々が続いている。広報やブランディングといった点ではまだまだ伸びしろがあり、長期的に改善できる余地がある。将来有望な5代目候補の後継者の存在も心強く、伝統ある窯元を承継していくことも視野に入れて活動していく。
● 経営相談は相談者が主役となるようサポート
● 伴走しアドバイスをするモチベーターになる
● 月1回の定期面談で課題の洗い出しを支援
COの伴走で、私も夫も全力で頑張ることができました。陶芸家への支援というより、むしろ一人のファンのように丁寧にアドバイスしてくださったことで、やるべきことが明確になりました。職人として4代目として頑張る夫の手伝いができたこと、将来に希望を持てたことを嬉しく思っています。COには感謝しかありません。