どんな困難があっても諦めない！ 相談者に伴走しBtoBの新しい販路を獲得
高知県西南部に位置し、水に恵まれ米作りが盛んな三原村。平成16年、「どぶろく特区」に認定され、生産者と村役場、商工会がブランドづくりと特産品づくりに取り組んでいた。平成28年7月、どぶろくを製造している米農家が、共同で販路を拡大するために合同会社を設立した。
土佐三原どぶろく 合同会社
代表者:東 久美
住 所:〒787-0802 高知県幡多郡三原村宮ノ川1207-1
連絡先:0880-46-2681
URL:http://mihara-doburoku.com/
高知県西南部に位置し、水に恵まれ米作りが盛んな三原村。平成16年、「どぶろく特区」に認定され、生産者と村役場、商工会がブランドづくりと特産品づくりに取り組んでいた。平成28年7月、どぶろくを製造している米農家が、共同で販路を拡大するために合同会社を設立した。
土佐三原どぶろく 合同会社
代表者:東 久美
住 所:〒787-0802 高知県幡多郡三原村宮ノ川1207-1
連絡先:0880-46-2681
URL:http://mihara-doburoku.com/
目次
- 相談のきっかけ
- 課題
- 支援内容
- 支援の成果
相談のきっかけ
どぶろくの売上減少を補うため甘酒の販路拡大に取り組む
相談者は、個々でどぶろくを製造していた米農家が集まって設立した合同会社である。令和2年以降、新型コロナウイルス感染症拡大の影響によって、三原村を訪れる観光客や宿泊客が減少し、どぶろくの売上も激減。相談者は、なんとかどぶろくの売上減少をカバーするべく、甘酒の商品化と外商を開始した。令和3年6月、「甘酒の販路拡大」「流通に対応した製造体制づくり」「商品開発」の三つの課題をもって当拠点を訪ねてきた。
課題
地域ブランドを生かし 業務用甘酒の販売を模索
相談者が販売する甘酒は大量生産ができず、競合と比べても値段が2倍以上という非常に高価な商品となっていた。また、品質を保つためには冷凍流通しか方法がなく、流通面でも競争力に欠けていた。COは、村を挙げて育ててきた「どぶろくの村」というブランドが強みになると考え、食品会社への原料供給という形で販路を開拓できないか検討。COのネットワークを使って調査した結果、県内の中堅冷菓メーカーが興味を示した。同メーカーと交渉した結果、「原料はすべて高知県産であること」「納品形態は業務用で10kg単位とし、1回の納品量は1,000kgの大容量であること」「糖度が50度を超えていること」の3条件を満たすことができれば取引可能という回答を引き出すことができた。
支援内容
各機関を巻き込んだ商品プロデュース
COは、各機関を巻き込んで商品プロデュースを開始。まず、三原村のお米を使ってコストをかけず大量に米糀を製造してもらうため、県内の酒造メーカーとマッチング。次に、安全衛生管理指導と糖度を上げる技術的指導を高知県工業技術センターに依頼し、糖度50度を超える甘こうじの製造に成功。さらに、三原村長の手助けもあって米糀と製品を保管する冷凍庫が確保できた。令和5年7月に冷菓メーカーとの商談を経て正式に取引がスタートし、「高知県三原村のお米で作った甘酒アイスキャンデー」の販売に至った。
支援の成果
業務用の甘こうじで安定した売上を確保
令和4年6月〜令和5年8月で約3tの甘こうじを納品でき、大きな売上を獲得。今後、業務用の甘こうじを砂糖の置き換え原料として販路開拓を行う予定で、現在スイーツ工場に提案中。また、本業のどぶろく製造の新工場が完成し、令和5年8月から念願のどぶろくの共同生産を開始。新工場稼働を機に後継者育成に取り組む。
・アポイントから同行まで、事業者に寄り添ったサポートを実施
・村長も巻き込むなど、村を挙げての支援協力を要請
・新商品を全国に出荷するため、原料を含め製造時の衛生管理を徹底
コロナ禍の影響で落ち込んだ売上をカバーできる商材ができて嬉しいです。コロナ禍で甘酒アイスキャンデーのお話があり、進んでいくうちに勇気をもらい、念願だったどぶろくの加工場の建設まで実現することができました。この取組がなければ断念していたかもしれません。ありがとうございました。今後は地域おこし協力隊の方と一緒に、さらなる新商品の開発や販路開拓へ力を入れていきます。