子育てママへの想いが商品化させた「抱っこひもリュック」 コロナ禍でも売上高前年比68%アップ
“ママと子どもの「欲しい」を仕立てる”という経営理念のもと、オリジナル子育てグッズの製造販売を行う。自社ECサイト等で累計2,000個を販売した「抱っこひもリュック」は、最大5週間待ちのヒット作品。元看護師の知見で、コロナ禍での子育てママの不安に寄り添う製品開発と情報発信に注力。
代表者:代表 髙橋 梨恵(たかはし りえ)
住 所:〒650-0012 兵庫県神戸市中央区北長狭通5-1-13-305
連絡先:050-6869-2449
「抱っこひもリュック」は、市販の抱っこひもに取りつけるハンドメイドのリュック。体の前面につけるため物の出し入れがしやすく、両手が自由になることが特徴。相談者がブログで紹介したところ、「私にも作ってほしい」と子育て中のママからの声が相次いだ。本製品を製造・販売するために、看護師を辞め起業すべきか悩み、当拠点へ相談に訪れた。
COは、「抱っこひもリュック」好評の要因は、相談者自身の子育て経験を生かしてつくった製品が、子育てママ達の共感を呼んだことにあると推測。そして起業する以上は、趣味の延長線上で単発商品を販売するのみならず、継続的な事業にすべきだと考えた。そこで、①次なる商品の開発にブレないための経営理念の明確化、②事業拡大のための利益創出も見越した製品の再設計、③販路開拓、の3つを課題として設定した。
経営理念を“ママと子どもの「欲しい」を仕立てる”と言語化。この理念のもと、ポシェットや通院ホルダーなど、新商品を続々開発していった。その際、安心して使える生地の選定、小ロットでも高技術縫製が可能な内職・工場との連携体制を整備した上で、利用者便益、機能面、流通コスト面から最適な価格を設定。販路開拓については、百貨店催事やインフルエンサーとの連携など、様々な販路に挑戦し、トライ&エラーを繰り返した。
インフルエンサーとの連携が同社の知名度を押しあげ、百貨店催事でも集客に成功。追加納入が必要になるほどの評判を得た。また、コロナ禍を踏まえて抗菌・抗ウイルス生地を使用した商品開発に取り組み、その話題性から地元テレビ出演の機会を得て、知名度がさらに上昇。さらには神戸市の子育て支援プレゼントにも採用され、売上が前年同期比で68%も増加した。今後も拠点の支援を受けながら、事業を拡大していく。
ファンとの「共感」が事業展開のベース。SNSでの意見収集やインフルエンサーとの関係づくりをポイントとした。特にイラストレーター・インスタグラマー両名との共感と連携は、事業推進に好影響を及ぼす広報活動につながった。
前職とは全く違う職種で創業したため、不安であった。それぞれ異なる得意分野を有するCO達に相談でき、事業と自身の成長に大きく繋がった。心強いCO達のいる当拠点で、今後もアドバイスをいただきながら成長していきたい。