作業効率化と人員配置の見直しで加工能力を強化し、売上64.9%増に
昭和26年創業の金属製品製造業者。自家発電装置、ガスタービン発電装置、蒸気タービン発電装置、都市ごみ焼却発電装置などを製造している。製作図面作成、レーザー加工・製缶板金加工・機械加工(五面加工機による削り、穴あけ、ねじ切り)、溶接、組立、塗装までを一貫して行う。なかでも主力製品である自家発電装置の台板においては、「歪み取り」という特有の生産技術をもち、歪みのない高品質な台板が取引先から高く評価されている。
代表者:片山 一憲
住 所:〒722-2102 広島県尾道市因島重井町496
連絡先:0845-25-1102
URL:http://katayama-kogyo.jp/
昭和26年創業の金属製品製造業者。自家発電装置、ガスタービン発電装置、蒸気タービン発電装置、都市ごみ焼却発電装置などを製造している。製作図面作成、レーザー加工・製缶板金加工・機械加工(五面加工機による削り、穴あけ、ねじ切り)、溶接、組立、塗装までを一貫して行う。なかでも主力製品である自家発電装置の台板においては、「歪み取り」という特有の生産技術をもち、歪みのない高品質な台板が取引先から高く評価されている。
代表者:片山 一憲
住 所:〒722-2102 広島県尾道市因島重井町496
連絡先:0845-25-1102
URL:http://katayama-kogyo.jp/
既存の主要取引先への依存度が高くなりつつあり、利益率が低下傾向にあった同社は、利益率の改善と合わせて取引先の新規開拓による受注拡大を図りたいと考えていた。またコロナ禍以降人手不足が進むなか、令和2年4月から中小企業に残業時間の上限規制が設けられたことを受け、限られた人員と作業時間で効率化を図ることが急務に。平成28年以降、支援施策の活用、取引先への対応、就業規則や退職金規定の見直しなど、都度出てくる課題について継続的に相談をしていたことから、今回も当拠点に相談に訪れた。
同社は、「歪み取り」の技術によって、取引先から高く評価されている一方で、近年は所在地である因島で求人を出しても人材が集まらず、技能実習生を受け入れながら顧客からの受注をこなすという厳しい状況にあった。コロナ禍でも取引先からの引き合いは減少することはなかったものの、客先の施工現場で密を避けるために工期が長引き、納入や検収までに時間を要するようになっていた。さらに、時間外労働の上限規制、新型コロナウイルス感染症のまん延による技能実習生の新たな受入停止による人手不足が原因で、製品完成までの日数も長期化することに。その影響は数字にも表れ、令和3年6月期で前期から売上高が26.2%も減少することになった。
客先の施工現場の工期は同社では短縮できないため、対応可能な社内の課題から取り組むこととした。COは業務フローを可視化して、人員・設備の稼働状況を分析するようアドバイス。その結果、加工機の精度不足による追加手作業が頻繁に発生していること、クレーンの空き待ちによる停滞が起こっていることが問題点として浮上した。これに対応するため、高性能加工機の導入による手作業の削減、人員配置の見直しによるクレーン空き待ちの減少、組み立て作業の効率化を目標に設定して課題解決に取り組むこととした。
高性能加工機の導入により加工精度が±1mm向上し、加工後の手作業による研磨作業が90%削減。設定後は自動化できるため、従業員は同時並行で他の作業ができるようになった。加えて、人員配置の見直しによりクレーンの空き待ちが33%削減。組立作業も1.15倍に効率化でき、加工能力は1.21倍に。受入余力が向上したことで、直近の売上高は前期比64.9%増となった。
・費用対効果を見極めた上での設備投資をアドバイス
・問題点を可視化し、計数的に把握してから目標を設定
・相談者自らが問題点の洗い出し・分析を行う主体的な取組を支援
COが話をしっかりと聞いてくれて、自分の頭の中にある考えや想いが整理でき、いろいろな人と共有できる状態になりました。導入した機械や取組によって、当初の目標値よりも高い結果を出すことができ、手作業による研磨もほとんどなくなって従業員もとても喜んでいます。今後も何か課題が出てきたときは、気軽に相談させていただきたいと考えています。