経営デザインシートをベースに 高級観葉植物向け植木鉢を開発
平成17年創業の「吉田精工セレクト株式会社(吉は士+口ではなく、正しくは土+口。以下同様)」は、一般鋼はもとより工具鋼などの特殊鋼、アルミ、ステンレス、銅、チタンに至るまで、さまざまな材質の単品加工、揺動ユニット品のアッセンブリーを得意とする機械金属精密部品加工会社。角物・丸物・フライス加工から放電加工まで、省力化機械の精密部品を含む、あらゆる産業機械の部品を大ロットから小ロットまで、社内一貫生産による安定した品質で提供している。
代表者:吉田 明夫
住 所:〒910-0804 福井県福井市高木中央1-2212
連絡先:0776-57-1113
URL:http://www.ys-select.jp/
平成17年創業の「吉田精工セレクト株式会社(吉は士+口ではなく、正しくは土+口。以下同様)」は、一般鋼はもとより工具鋼などの特殊鋼、アルミ、ステンレス、銅、チタンに至るまで、さまざまな材質の単品加工、揺動ユニット品のアッセンブリーを得意とする機械金属精密部品加工会社。角物・丸物・フライス加工から放電加工まで、省力化機械の精密部品を含む、あらゆる産業機械の部品を大ロットから小ロットまで、社内一貫生産による安定した品質で提供している。
代表者:吉田 明夫
住 所:〒910-0804 福井県福井市高木中央1-2212
連絡先:0776-57-1113
URL:http://www.ys-select.jp/
同社はこれまでBtoBのビジネス形態で、多岐の分野にわたる精密金属加工部品製造を行っていた。相談者である同社代表は、事業展開として同社の技術を生かしたBtoC向けの商品をつくろうと思案し、自らの趣味でもあった観葉多肉植物「アガベ」用の植木鉢の試作を、令和3年から開始した。しかし、同社は最終顧客向けの商品の開発・販売経験がなかったため、令和4年3月、一連の商品開発プロセスを進展させるため、今回の相談に至った。
アガベは高級なものだと1鉢数万円から数十万円で取引され、国内市場規模は約18%の年間平均成長率で拡大を続けている。いわゆるコロナ禍の巣ごもり需要では特に男性から人気で、世界市場においては投資対象にもなっている。このようなアガベ需要に精通していた相談者は、同社の技術や素材を元にした商品開発のプランを練ったが、プロダクトアウトの発想が先にあり、支援のスタートとしては、どのようなビジネスモデルを目指すのかを明確にする必要があった。そこでCOは経営の見える化を行うため「経営デザインシート」の作成を支援。開発商品の価値を生み出す仕組みを描くこと、ビジョン・コンセプトを関係者と共有すること、知財戦略を織り込みながら事業の競争力を高めることなどを柱に、モデルを組み立てた。「経営デザインシート」には、市場調査、ペルソナ設定、商品企画、意匠設計試作、知財、広報、販促までを落とし込んだ。
展開サイズは商品群の差別化を図り3.5号と5号の二つとし、商品名やロゴ・パッケージは設定した男性のペルソナ像をもとに、メカニカルなトータルイメージでデザインした。また、知的財産権の保護を重視したCOは知財支援アドバイザーを同社に派遣し、商標登録、意匠登録の出願・登録を行った。COはローンチに向けた環境が整ったタイミングでメディア向け情報提供をアドバイスし、令和5年3月にプレスリリースを実施。相談者や販路先のSNSの発信により海外からも問い合わせもあった。
大量生産ができないため、販路は地元のフラワーショップの店頭販売と、同店の販売サイトのみの限定販売とし、令和5年8月に当該ショップに88万円分の納品を終えた。SNSを通じて海外のアガベ育種オーナーからの問い合わせも続き、現在は、販売状況を見定めながら海外も含めた別ルートでの販売も検討している。
・プロダクトアウトとマーケットインの融合
・「経営デザインシート」でプロジェクトを見える化
・知財連携と広報活動支援
当社としては初の商品開発から販売に向けての取組。よろず支援拠点の支援では、ペルソナの設定から始まり、マーケティング調査、トータルデザイン設計やブランド戦略、知財の重要性までも勉強させていただきました。新商品開発や既存事業においても参考にして、今後も新たな価値を創造していきたいと思います。