台風被害を乗り越え、独自商品のブランディングで収益の高い事業を再構築 | よろず支援拠点全国本部

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台風被害を乗り越え、独自商品のブランディングで収益の高い事業を再構築

鹿児島県指宿市にて、温泉熱を利用してコチョウラン苗を開花前まで育成する事業を行う。平成10年度に鹿児島県の農業構造改善事業の補助を受けて事業を立ち上げ、それを継続する形で平成11年1月に法人化。苗育成のノウハウを生かした農業指導や枝豆などの作物の収穫作業も請け負う。また、苗の根に特殊洗浄を施す技術開発を進め、光と水だけで花を咲かせることができる独自商品「ファレノブランコ」を展開している。

公開日: / 都道府県:鹿児島県 業種:農業・漁業・林業 課題: 事業再構築

有限会社 モスオウキッド

代表者:濵田 卓郎
住 所:〒891-0512 鹿児島県指宿市山川浜児ヶ水360
連絡先:090-8233-2572
URL:https://phalaenoblanco.wixsite.com/mysite/

鹿児島県指宿市にて、温泉熱を利用してコチョウラン苗を開花前まで育成する事業を行う。平成10年度に鹿児島県の農業構造改善事業の補助を受けて事業を立ち上げ、それを継続する形で平成11年1月に法人化。苗育成のノウハウを生かした農業指導や枝豆などの作物の収穫作業も請け負う。また、苗の根に特殊洗浄を施す技術開発を進め、光と水だけで花を咲かせることができる独自商品「ファレノブランコ」を展開している。

公開日:
都道府県:鹿児島県/業種:農業・漁業・林業/課題:事業再構築

有限会社 モスオウキッド

代表者:濵田 卓郎
住 所:〒891-0512 鹿児島県指宿市山川浜児ヶ水360
連絡先:090-8233-2572
URL:https://phalaenoblanco.wixsite.com/mysite/

目次

  1. 相談のきっかけ
  2. 課題
  3. 支援内容
  4. 支援の成果

相談のきっかけ

コチョウランの育成技術を生かした新事業展開が目標

コチョウランの苗を開花直前まで育成し、店頭に出せるようにするまでには約2年を要する。そのため、相談者は収益性の高い事業をかねてより検討していた。寒天培地で増殖するコチョウランのバイオ苗や、薬品を使って根を洗浄することで光と水だけで育てられる技術の研究を進めていた先駆者から指導を受け、独自技術での商品化が可能と考えた相談者は、販売に向けて地元金融機関に相談。当拠点を紹介され、商品開発に向けた支援をスタートした。

課題

台風で苗に壊滅的被害。迫られる経営の転換

当初は主力事業を補う収益性の高い別事業として独自商品の開発を進めていた。しかしその矢先の令和3年夏、台風9号が鹿児島に上陸。台風対策のため相談者は、5〜6時間かけてコチョウランを栽培しているハウスの屋根や雨戸を、外からスプリングで固定するなどして閉じた。台風の目に入ったために、すぐにハウス内の熱を逃がすことができず、65度の室温に1時間以上さらされた苗は黄色く枯れ果て、取り返しのつかない悲惨な光景が目の前に広がった。補償金や賠償金の支払いには至らなかったが、苗が壊滅的な状況となり、相談者は約半年分に当たる2,000万円近くの収入が断たれてしまうことに。設備を維持するには配管交換や屋根の張り替えなどに数千万円単位の資金が必要だが、苗の被害で取引先との信頼関係も損なったため調達のめどが立たず、経営の大きな転換を迫られた。

支援内容

独自商品のマーケティングとブランディングに着手

従来の生産設備を譲渡した上で、台風被害に遭う前より商品化を準備していた、育成管理の設備が不要で大幅にコスト削減できる独自商品「ファレノブランコ」の販売を進めることに。ブランディング強化のため、ブランドロゴとパッケージデザインの作成を進めるよう相談者に提案。パッケージテストとニーズ調査を行い、ターゲット層に合わせたデザインを選定した。さらに、クラウドファンディングで資金調達に成功。催事や商談会などへの参加支援も行い、商品の認知度向上につなげた。

支援の成果

収益性向上により、合理的でコンパクトな事業に再構築

従来、苗育成のための温泉熱利用設備の維持管理にかかっていた経費が、譲渡により大幅に削減。「ファレノブランコ」への転換により売上規模は半減したものの、利益は以前とほぼ変わらず推移している。また業務の繁閑に応じて、従業員のシフトなどを柔軟に設定。結果、人件費も削減でき、合理的でコンパクトな事業の再構築に成功した。

事例を振り返って

・ターゲットに届けるためにデザインや広報を最適化

・コチョウランの新たなイメージ構築に向けてロゴやパッケージを検討

・独自商品を展開したいという事業者の意向に寄り添った支援を実施

相談者の声

敷居が高いと思われがちなコチョウランを、もっと身近に感じてもらいたいと開発したのが「ファレノブランコ」でした。思い描く商品ブランドの構築に向け、経費を抑える方法や、情報を駆使した思いがけないアイデアの提案をいただきました。着眼点を変え、さまざまな選択肢を示しながらアドバイスしてもらえて、本当に感謝しています。

支援した拠点

鹿児島県よろず支援拠点

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