畜産から果樹栽培へ 設備投資と販売促進で 利益増と経営安定へ
昭和40年に近江八幡市大中地区で稲作を開始。減反政策により畜産農家に転じた後、平成3年の牛肉自由化をきっかけに、ブドウを中心とした果樹と畜産の複合経営となった。相談者は、将来の事業承継を予定している取締役。今後の畜産を巡る厳しい状況を予想し、どのような経営状態で事業を引き継げば良いかと考え、当拠点を訪れた。
新規設備投資により、4年後にブドウの生産量が倍増する見通し。高級ブランドブドウとしての認知が広まれば、生産量増加と利益率向上により利益率が大幅に改善し、経営の安定化が期待できる。今後は、事業承継に向けて、事業承継計画表の作成などを視野に入れている。
複合経営からブドウ栽培へのシフトを基本方針に、栽培拡大と高級ブドウのブランド化を進めた。相談者は、滋賀県の若手農業者のリーダー的存在。農業に対する熱い思いに接し、ぜひ役に立ちたいと支援策を検討し、お互いが納得するまで十分対話するよう心掛けた。
事業の課題や将来性を俯瞰し、伸ばすものと守るものについて相談できた。各種助成金制度のほか、経営・マーケティング・事業承継等、さまざまな角度から意見をもらい、バランスのとれた経営が可能になった。