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小商圏でも果敢に挑戦し1日平均500人が訪れる人気のパン屋へ

狭い旧店舗から広い店舗へ新設移転を機に、さらなる業績アップのために就業規則の変更や社内提案制度によって、人材育成、人員配置の最適化を実現。スタッフのモチベーションも高まり、地域資源を活かした新商品も開発、地域で人気のパン屋として業績を伸ばしている。

公開日：2018.03.20　／　都道府県：山梨県　業種：小売課題：売上拡大

有限会社モンマーロ

代表者:隂山和麿（かげやまかずまろ）
住所:山梨県甲州市勝沼町菱山1259-3（本社）山梨県甲州市塩山下於曽1567（店舗）

公開日：2018.03.20
都道府県：山梨県／業種：小売／課題：売上拡大

有限会社モンマーロ

代表者:隂山和麿（かげやまかずまろ）
住所:山梨県甲州市勝沼町菱山1259-3（本社）山梨県甲州市塩山下於曽1567（店舗）

新装オープンを機会に人員配置を最適化

創業12年のオールスクラッチ（全て手づくり）のベーカリーショップ。脱サラ創業以来一貫して増収傾向が続いていたが、平成25年に初の減収となる。当時の店舗は、売場面積9坪の旧ミニスーパー跡の路面店で、近くに商店街もなく狭い店舗面積や駐車場不足など利便性上の問題点があった。
その後、平成27年1月に現店舗地に新設移転し、営業を開始。旧店舗の立地と比べ商圏内人口の大幅な向上は見込めないものの、駐車場が広く、飲食店、専門店、スーパーなどの街区形成があり利便性が高いことから固定客を多く獲得できた。一方で相談者が、平成26年に承認を受けた経営革新計画を実現できるか不安に感じていたところ、コーディネーター（以下CO）の企業巡回を機に当拠点に相談することになる。

経営革新計画の実行人材・商品の面で課題

対応したCOは創業後の社歴や業況について具体的にヒアリングを行い、前年に認定された経営革新計画で把握されている人材育成などの経営課題のブラッシュアップに取り組むことになった。
一般的に、ベーカリーショップでは人手を多く必要とし、限られたマンパワーの中でいかにして厨房や店舗を切り盛りするかがカギとなる。それは相談者にとっても例外ではなく、事業拡大に伴いどのように人材を育てていくのか、検討が必要であった。さらに、富士山ブームなどで商圏外からの来店者数も増加しているため、手土産品など贈答需要に対応する新商品の開発も急がれた。

就労環境の改善新商品開発へも助言

当拠点は商工会を通じた専門家派遣制度を勧め、協力して相談者を支援した。
まず、人材育成を効果的に進めるために就業規則の見直しなど、社内就労環境の改善に着手。その結果、社員提案制度も活用し、厨房を中心とした工程改善の創意工夫が行われた。すると品出しやクロージング時間の短縮など目に見える成果が出てくるようになった。
また、COは新商品の開発に際して、市場性評価及び試作品のマーケティング調査をサポート。葡萄産地甲州の地域資源を活かしたブランド戦略として、県内産小麦粉ゆめひかり、甲州市勝沼産葡萄果汁・干し葡萄・葡萄由来天然酵母を原材料とする葡萄パンを新たに開発し販売をスタートさせていった。

社内のモチベーションも高まり業績アップに

平成28年9月より、平日と土日祭日ごとの客層に合わせて商品販売を変えたところ、客単価が前年対比で7％アップ。さらに相談者によると、業務提案制度の効果もあり、社内スタッフの業務へのモチベーションが高まり、業績は前年対比 110％と堅調に推移しているという。店舗スタッフの熱心な努力の結果、新商品も完成し、順調に販売実績を伸ばしている。現在も1日平均500人が訪れる盛況ぶりだが、今後、新商品のさらなる認知度アップによる商圏拡大が見込まれている。