伝統工芸の「今どきデザイン」計画・発売で新商品が完売現代に生きる伝統工芸
平成4年創業の「螺鈿工房おりはし」は、高岡市の二上山のふもと、のどかな自然の中で伝統工芸士の夫と妻のふたりで営む小さな工房。鮑などの貝殻を漆器に加飾する高岡漆器の伝統技法「青貝塗(螺鈿)」を、自由な発想で現代風にアレンジし、アクセサリーや携帯カバー、青貝ネイルなど多彩な物に施す。工房での体験教室や地元小学校でのワークショップ授業など、高岡の伝統技術の認知拡大にも貢献している。
代表者:折橋 治樹
住 所:〒933-0981 富山県高岡市二上578-34
連絡先:0766-23-8040
URL:https://radennkoubou-orihashi.com/
平成4年創業の「螺鈿工房おりはし」は、高岡市の二上山のふもと、のどかな自然の中で伝統工芸士の夫と妻のふたりで営む小さな工房。鮑などの貝殻を漆器に加飾する高岡漆器の伝統技法「青貝塗(螺鈿)」を、自由な発想で現代風にアレンジし、アクセサリーや携帯カバー、青貝ネイルなど多彩な物に施す。工房での体験教室や地元小学校でのワークショップ授業など、高岡の伝統技術の認知拡大にも貢献している。
代表者:折橋 治樹
住 所:〒933-0981 富山県高岡市二上578-34
連絡先:0766-23-8040
URL:https://radennkoubou-orihashi.com/
相談者は螺鈿職人のもとで10年修業したのち、独立。以降、仏壇などの螺鈿加飾や、漆器に螺鈿細工をあしらった伝統工芸品を製造販売してきた。年々、螺鈿工芸としての技術販売のニーズが減少するなか、相談者は、新しいターゲットとした20代~30代の女性向けの商品を開発し、インターネットや体験会イベントでの販売を考えた。まずは地元の高岡信用金庫へ相談をしたところ、当拠点を紹介され協働で支援していくことになった。
相談者自身が考え、制作したアクセサリーをターゲットである20代~40代の女性が多く利用しているハンドメードアプリで販売したところ、螺鈿の珍しさからかアクセス数が増加。しかし、1件も販売につながることがなかった。そのためCOはまず、ターゲット層がどのようなものを好むのか、市場調査を実施。結果、アクセサリーのなかでも華奢な指輪を重ねづけするといったトレンドに注目し、今までの和風から一新して、洋風で細身のデザインを提案した。また、新しく始めるネイルシートの販売は、相談者の財務状況を鑑みると商品開発に資金を投入できる状態ではなかったため、MVPモデル(Minimum Viable Product:実用最小限の製品)を採用。差別化を図ったデザインやパッケージの表記・値付けをしていく必要もあった。
伝統工芸の職人として生きてきて、60歳を超えてからの事業展開。しかもターゲットを若い女性にしたネット販売ということで、行き詰まっていた相談者とは、「何を」「どのように」「どの順番で始めていくか」から話し合った。ターゲット像を探求し、デザインやパッケージ、画面上での見せ方など、全体的なイメージを統一することに注力した。また、紹介元の信用金庫と連携し、スケジュールどおりに進行しているかサポートを行った。
インターネットでの販売に合わせて行ったSNSなどでの宣伝発信の効果もあり、出張・体験イベントでは、ネイルシート・チップなどの商品は完売。また、自社工房の体験教室では指輪受注(カップル)などもあり、埼玉県での商談会では20件の見込みリストを獲得した。今後は戻ってきたインバウンド需要に対応すべく、外国人向けのネイルチップの作成・販売も進めていく予定である。
・ターゲットを理解するためのペルソナを設定
・新商品開発とブランディングをサポート
・宣材写真撮影ディレクションとSNSなどの広報活動支援
新商品の開発に当たり、なんとなくのアイデアがあっても自分たちだけでは、何から始めたらいいのかわからず、形にすることが難しかったです。ターゲット層の視点の分析から、展示会での接客導線の提案など、いつも根気強くサポートしていただき嬉しかったです。これから新しい客層をより開拓していけるのが楽しみです。