イチゴ栽培用ビニールハウスを利活用したキクラゲ栽培・販売事業
昭和59年に先代が会社を立ち上げた「株式会社アル・ホーム」は、今期で39年が経過。事業は総合建設業がメインである。令和元年8月に事業を承継した2代目は、多角的に視野を広げて、中古住宅の買取やリフォーム、店舗の改修工事なども積極的に手掛けるようになった。また、不動産以外にも、太陽光発電事業、キクラゲ栽培業、飲食店経営、整体院、宅配弁当サービス業、カンボジアでのゲストハウスや不動産会社の経営も行っている。
代表者:髙橋 尚志
住 所:〒321-4369 栃木県真岡市熊倉町3-25-6
連絡先:070-4382-2324
URL:https://ar-home.com/
昭和59年に先代が会社を立ち上げた「株式会社アル・ホーム」は、今期で39年が経過。事業は総合建設業がメインである。令和元年8月に事業を承継した2代目は、多角的に視野を広げて、中古住宅の買取やリフォーム、店舗の改修工事なども積極的に手掛けるようになった。また、不動産以外にも、太陽光発電事業、キクラゲ栽培業、飲食店経営、整体院、宅配弁当サービス業、カンボジアでのゲストハウスや不動産会社の経営も行っている。
代表者:髙橋 尚志
住 所:〒321-4369 栃木県真岡市熊倉町3-25-6
連絡先:070-4382-2324
URL:https://ar-home.com/
相談者は、先代社長の高齢化を受けて事業承継について真岡商工会議所に相談したところ、当拠点のサテライト相談会の活用を勧められ、相談に至った。相談者は、家業の建設業に従事している際にハウス栽培のイチゴ農家の後継者不足で廃業相談に応じる機会があり、使われなくなったハウスの再利用と事業承継補助金申請をして、キクラゲ栽培・販売事業への新分野進出についても、事業承継に併せて検討していた。
生キクラゲの国内消費のほとんどが輸入品で、国産は市場に3%程度しか流通していないため、COは事業の可能性があると判断。キクラゲ栽培・販売の事業化には、①「栽培施設」②「栽培技術」③「販路の確保」が必要となるが、①「栽培施設」については、イチゴ生産量日本一を誇る地元真岡市のイチゴ農家が後継者不足により使わなくなったビニールハウスを活用。②「栽培技術」については、菌床の仕入先からの技術指導によってめどが立つ。最大の課題は③「販路の確保」だった。当初、生キクラゲを地元スーパーや農産物直売所、地元料理店を対象に販売するとしていたが、同社のキクラゲ栽培・販売事業は後発となるので生キクラゲの販路開拓だけでなく、乾燥キクラゲの商品化にも取り組む必要があり、人材確保難の時代のなかでスタッフ確保が課題になった。
COの提案により申請した栃木県の経営革新計画と、小規模事業者経営革新支援補助金の承認により、乾燥キクラゲに適した乾燥設備の導入が実現。生キクラゲの出荷時期である6月~10月だけでなく、通年でキクラゲ商品の出荷が可能となった。キクラゲ栽培・販売スタッフは、定年退職者を雇用延長制度で採用したアルバイトを含め6名。また、働く意欲のある平均年齢77歳の高齢者ボランティア5人が、「キクラゲファイブ」として活躍。カンボジア事業での縁から、同国の技能実習生2名も働いている。
キクラゲ事業の売上額は初年度が約100万円、次年度が約180万円、3年度目が350万円と増加し続け、取扱店舗は地元のスーパーをはじめ、農産物直売所や道の駅、百貨店など27店舗を数えるまでに拡大。生産量は300菌床から10倍の3,000菌床に。今後は、乾燥キクラゲを粉末にして、塩や胡椒などの調味料を加えて付加価値を付けたサプリメントの製作を計画中。
・事業承継と併せてこれからの経営ビジョンを把握
・新分野事業の課題を抽出して打開策を提案
・起こすべきアクションを提示し、積極的な行動を促進
商工会議所への相談に始まり、よろず支援拠点のCOの伴走支援を受けられたことで、事業承継に伴う新規事業のキクラゲの栽培・販売事業は急成長を遂げています。商品認知度アップへのアドバイスで行った収穫期の「キクラゲ収穫祭」が、多くの人で賑わうイベントとなったことも嬉しいですね。