コロナ禍で売上大幅減生き残りをかけて参入したヤギ事業で利益大幅アップを達成
平成22年、松江市内に飲食店「あやこまち」を開業。その後、平成27年に「小料理あやまち」、平成29年に「あやまち貝」、令和元年に「寿司ダイニングAYAMACHI」を次々にオープン、地元顧客を中心に人気を集める。また、代表である相談者が、県外でヤギ牧場を営む社長との出会いをきっかけに自ら牧場を開設し、ヤギ肉の卸売販売を開始。
代表者:仙頭 文子(せんとう あやこ)
住 所:〒690-0855 島根県松江市浜佐田町974-1
連絡先:0852-67-7674
相談者は平成22年の飲食店開業以降、コロナ禍直前に自身4店舗目となる寿司ダイニングをオープン。新店舗を含め売上は順調であったが、コロナ禍の影響で来店客が激減。テイクアウトや配達にもいち早く対応するも十分な売上には至らず、コロナ禍が長期化するにつれて、休業と店舗閉鎖を余儀なくされるなど、従業員を維持し、家賃を支払う営業に限界を感じ、以前から利用していた当拠点に相談に訪れた。
現状の打開策として、相談者は観光用ヤギ牧場の新設と、ヤギ肉やヤギ乳の販売を考えていた。しかし相談者にとってまったくノウハウのない事業であり、事業開始にあたって課題は山積みであった。特に、一次産業から始めて六次化を目指すことから、関係する行政との調整が必要だった。まずは課題を整理し、事業に優先順位をつけていくことから進めた。また、金融機関からの借入や補助金申請のための事業計画策定も必要であった。
COは、まずは早期に現金化していくことが急務と考え、ヤギ肉とヤギ乳の小売で先に売上を作ることを提案。ヤギ肉は地元で馴染みが薄く、業務用販売はコロナ禍の影響で厳しいこともあり、主に県外へのインターネット販売を提案。一般的にヤギ乳は臭いという先入観を持たれることが多いため、受け入れられ易いスイーツとして提供することを提案。さらに、ECサイトの構築や全国販売の準備について助言し、各種補助金の申請支援も実施した。
令和3年8月のオープンに合わせたPRのため、プレスリリースの作成やメディアの呼込みをサポート。その結果、多くの地元メディアに取上げられ、販売したジェラートは連日完売。同社のSNSフォロワーはわずか数日で800人を超えるなど多大な反響があった。オープン初月の売上は飲食店事業1か月の売上を超え、利益も大幅にアップし、全体売上の柱に成長した。今後はヤギを全て自社で飼育し、地域の子どもたちや観光客に喜んでもらえる場所として、ヤギ文化を発信する山陰の新名所にしたいと考えている。
早期の資金化を念頭に優先順位を組立て、季節を考慮して夏の開業を目指すことを提案しました。ヤギ肉とヤギ乳は、県内では圧倒的な差別化が図れる一方、抵抗を持っている人が少なくないことから、顧客に受け入れられやすい形での提供を助言しました。また、当初からネットでの販売体制構築も意識して支援を行いました。
いつも親身になってアドバイスをいただき、大変感謝しております。特に今回の事業に関しては、課題をうまく整理していただいたほかにも、お伝えしきれないほどたくさんのご支援をいただきました。まだまだやるべきことが山積みです。引き続き頼りにさせてください。