時代に対応し、オンラインストアを徹底強化 「Web有田陶器市」で売上増加
1891年創業の商社。「おいしい・楽しい、家庭の中心食空間。」をテーマに、毎日の食卓を彩る器の企画から販売までを手掛ける。有田焼400年の伝統技術を生かして、世界に通用するデザインや機能性に優れたテーブルウェアの企画開発を行っている。
代表者:代表取締役社長 篠原 文也(しのはら ふみや)
住 所:〒844-0024 佐賀県西松浦郡有田町赤坂丙2351-169 アリタセラ内
連絡先:0955-43-2351
同社は実店舗2店を経営し、毎年「有田陶器市」に出店するほか、以前よりオンラインストアでの販売も展開している。オンラインストアは開設より年数が経過し、商品の表示方法やデザイン面でも古くなった印象が否めない。売上も、契約しているショッピング機能の利用料を賄う程度で推移。システム全体を含めてのテコ入れの必要を感じていた。
COは、拡大の一途をたどるオンラインストア市場において、消費者が処理する情報量を軽減させる必要があると分析。さらに同社が保有するITスキル等も踏まえ、スマートフォン利用に対応したシンプルなサイトデザインにリニューアルし、商品写真の質を向上させ、画像点数を増やすことを課題として設定した。また、商品カテゴリーの整理や、同社にとって適切なオンラインストア運用サービスの比較、再検討も行った。
COはオンラインならではの商品が確認できない不安やわかりづらさを払拭するために、色柄や形状の比較がしやすい写真の掲載方法を指導。また、カテゴリー分けをすることで商品を探しやすくする工夫を行った。また、2020年の「有田陶器市」はオンライン開催となることをふまえ、消費者が店舗同士を比較検討することを想定し、それに対応したキャンペーン展開も検討。さらに運用システムを変更し、ランニングコストの大幅な削減による利益の向上を図った。
2020年の「Web有田陶器市」販売実績は、前年比113%アップとなり、例年の実店舗2店の売上合計を大きく上回るという成果を達成できた。また、Web有田陶器市の終了後も、オンラインストア再構築前の各月と比較すると60%~90%の売上増加となり、着実に成長している。コロナ禍の中、消費者の購買行動がオンラインにシフトしていくことに合わせて、今後もオンラインストアの強化を行っていく。
相談者は経営者の息子兄弟であり、兄が写真撮影、弟がウェブを担当。兄の撮影技術、弟のデザイン力・コンテンツ表現力が高いため、その能力を最大限に活かし、継続的に成長できる助言を心がけました。また、「Web有田陶器市」を利用する対策を練りました。
以前と比較すると、取扱商品のターゲットとなる年齢層に共感してもらえるオンラインストアとなりました。購買者に合った提案が売上向上に繋がったと思います。今後、さらに工夫し、顧客と潜在顧客へのアプローチを行い、売上を向上させていきたいです。