高級ペット用食器で地域産業である有田焼伝統工芸に新たな風を
令和2年創業。ネットショップや店舗卸にて1~2万円台の高級ペット用食器の販売を行う。有田焼の老舗窯元にかけ合い、半年間にわたる試行錯誤の末、ペット用オリジナル有田焼食器を開発。やさしいフォルムでありながら、薄く、軽く、丈夫であることが特長。令和2年2月より製造、販売を開始。
代表者:末永 由貴子(すえなが ゆきこ)
住 所:〒842-0053 佐賀県神埼市千代田町直鳥1224-5
連絡先:090-7442-3178
看護師として働いていた相談者は、自宅に迷い込んだ猫を飼い始めたことからペット用食器に関心を抱く。既存のペット用食器は自分で使いたいと思えるものがなかったことから、人の食器と同様に、食器としての機能や柄、形、上質さを求めるべきと思い創業を決意、友人と2人でスタート。アドバイスを求めて当拠点へ相談に訪れた。
相談者は老舗窯元の協力を得て、半年間にわたり試作を重ね有田焼ペット用食器を開発していた。しかし1万円以上の高価格なペット用食器の魅力を、誰に、どのような手段で、どのように伝えるかが大きな課題であった。また、今後事業展開していく上で、ビジネスの未経験者である相談者が効率よく経営知識を習得していく必要があった。これらの課題に対し専門分野ごとに、当拠点の各COが連携して課題解決に取り組むこととした。
各COの連携により、多面的な支援を実施。ネットショップやウェブサイトの開設、プレスリリースやSNS活用を行ったことでメディアに取り上げられ、認知度が向上。相談者は「佐賀よろず女性起業塾」に参加。経営知識を習得するとともに、同塾生との共同企画により、新宿ルミネで猫関連グッズを共同出店、販路拡大につなげた。またINPIT佐賀県知財総合支援窓口との連携によるペット用食器の商標登録、消臭剤の開発、クラウドファンディングも実施した。
様々な施策の実施により、令和3年9月は前年同月比60%アップと売上拡大に成功。新宿ルミネでのポップアップストアを契機に、渋谷のドッグアパレル・セレクトストアでの委託販売、サブスクのECサイト販売も始まる。ポップアップストアでの実績から小型犬用ペット食器の需要があることがわかり、近々2度目のクラウドファンディングにて小型犬用ペット食器のテストマーケティングを行い、新たな市場開拓につなげていく。
未経験者による起業でしたが、COからの提案に対し、常に前向きな姿勢で実行していった結果、次々にチャンスが生まれました。支援にあたっては、経験がないからといって過剰な支援に陥らず、自分で考え、自走できるようになることを目指して支援を実施しました。
起業してからの参加でしたが、「佐賀よろず女性起業塾」で自身が子どものころ「みんなが楽しく働ける会社をつくりたい」と思っていた事を思い出し、思いを新たにしました。専門性の高いCO陣からビジネスの基礎や、様々な課題に対する的確な支援が受けられました。特に首都圏での催事のサポートは、個人だけでは困難であった販路開拓へとつながり、今後の事業のさらなる発展を目指すことができました。