黒字倒産寸前状態から2年半にわたる伴走型支援でV字回復を実現
代表者:長坂 賢介(ながさか けんすけ)
住 所:大阪府大阪市西区江戸堀3-6-16
連絡先:06-6449-7238
相談者は、平成16年に飲食店を創業し、その後平成25年にネット通販事業ショップを起業、現在はECショップを6店舗運営している。売れ筋は餃子ともつ鍋セットで、自社工場を構えて生産も行っているが、数年来、資金繰りと経営管理に問題を抱えていた。そうした現状を相談したところ、大阪産業振興機構の紹介を受け、当拠点を訪れた。
Coが同社の状況を整理したところ、「ECサイトごとに違う集金のタイミング、売上の季節変動が必要な資金額が不明確」で、「資金繰り表による経営管理も行われていなかった」ため、黒字倒産の危機にあった。この状況を整理するのは容易ではなく、支援長期化の要因となっていた。そこで、「商品ごとの限界利益を把握する管理会計の導入支援」と「金融機関と折衝する際の説明資料を作成すること」が主な支援課題となった。
Coはまず、資金繰り表を作成して資金の動きを見える化することと、資金調達のリスクを分散するために、複数の金融機関と折衝を行うようアドバイスした。並行して、中小企業基盤整備機構が、商品開発やマーケティングについて支援。大阪産業振興機構は、設備貸与支援と管理会計の資料チェックを実施。さらに政府系金融機関、公的保証機関、民間金融機関でも適時の支援が実施された。
相談者は作成した資金繰り表と説明資料を使って、粘り強く金融機関との折衝にあたり、複数の金融機関から支援を取り付けることに成功した。同時に資金繰りや限界利益を表計算ソフトでチェックし、管理会計を確立させ、経営全般の安定化を実現した。その結果、キャッシュフローが安定し、もつ鍋セットの繁忙期である冬場を乗り切るだけの資金確保に成功。繰越欠損もほぼ解消されるに至った。大幅な売上拡大につながり、V字回復を果たすことができた。