玉の湯ブランドを守りつつ持続的な発展と観光業における新たな事業展開への挑戦 | よろず支援拠点全国本部

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玉の湯ブランドを守りつつ持続的な発展と観光業における新たな事業展開への挑戦

昭和28年に禅寺の保養所として開業し、昭和50年に癒しの宿として大改装。自然や地域とのつながりを大切にし、暮らしの延長にある非日常を提供、湯布院を代表する旅館として多くの著名人にも利用されている。

公開日: / 都道府県:大分県 業種:宿泊・飲食 課題: 経営改善・事業再生

株式会社 玉の湯

代表者:桑野 和泉(くわの いずみ)
住 所:〒879-5197 大分県由布市湯布院町川上2731-1
連絡先:0977-84-2158

昭和28年に禅寺の保養所として開業し、昭和50年に癒しの宿として大改装。自然や地域とのつながりを大切にし、暮らしの延長にある非日常を提供、湯布院を代表する旅館として多くの著名人にも利用されている。

公開日:
都道府県:大分県/業種:宿泊・飲食/課題:経営改善・事業再生

株式会社 玉の湯

代表者:桑野 和泉(くわの いずみ)
住 所:〒879-5197 大分県由布市湯布院町川上2731-1
連絡先:0977-84-2158

目次

  1. 相談のきっかけ
  2. 課題
  3. 支援内容
  4. 支援の成果

相談のきっかけ

既存事業の経営強化と成長事業の構築を目指したい

湯布院を代表する有名旅館として良好な経営を続けていたものの、新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受けて売上が大幅に減少し、営業利益は3期連続のマイナスを計上する状況に直面した。業績の回復を図るため、経営改善に取り組むとともに、将来の成長を見据えた新たな事業展開も模索していた。そうした状況のなか、令和4年に大分県を通じて当拠点の存在を知り、今回の相談に至った。

課題

玉の湯ブランド磨きと新たな成長戦略で不易流行の経営へ

相談者は地域活性化や観光振興に注力していたが、経営計画や戦略が不明瞭な状況でコロナ禍の影響を受け収益力が低下。その後、売上はやや回復したものの、コロナ禍が収束に向かうなかで外部から大型宿泊施設が進出するなど競争環境が一層激化したため、さらなる差別化や競争優位性の確保が課題に。宿泊事業の付加価値向上に加え、新たな経営の柱となる事業の円滑な立ち上げも重要な課題となっていた。このため同社の経営状況、業界動向、市場ニーズ、競合の把握と共に、同社の強みやブランド力を明確化した上で、経営改善と成長戦略を二本柱とする中期経営計画を策定し、実現へ向け個別課題に対応する必要があった。

支援内容

既存事業の強化と新事業の計画・実行をチームで支援

CCOは財務分析やSWOT分析を通じて現状を把握。相談者の考えの整理、可視化を重視すると同時に、全体の方向性と個別課題への取組を提案した。既存事業では、施設の老朽化対応や雑木林の維持管理に対する大規模改修、オンラインショップでの物販強化を提案。併せて、新たな成長戦略として長期滞在型施設事業に着手することとした。これらの事業計画に基づき、CCOは実行計画の作成・実施をアドバイス。また、計画の進行に必要な国や県の補助制度申請も、金融機関や商工会などと連携してサポートした。これらの支援に際して当拠点内にチームを編成し中小機構とも連携、同機構でも相談者を中心にチームを構成し取組を進めた。

支援の成果

新たな視点で切り込む事業計画で売上高21.5%増

CCOが相談者の考えを引き出し、新たな視点での気付きを提供することで、相談者は深みのある具体的な事業計画と実行計画を策定できた。この計画をもとに国や県の補助事業に申請し採択され、老朽化施設や雑木林のリニューアル、新たな長期滞在型施設の設置が実現。新施設は複数の雑誌に取り上げられ、注目を集めている。直近期の売上高は支援開始前と比べ21.5%増加し、今後はマネジメント人材の育成に力を入れ、さらなる経営強化を図る。

事例を振り返って

● 相談者と信頼関係を構築し率直な意見交換を実施
● 時間をかけ具体的な事業計画と実施をサポート
● 課題に応じたCCOと関係機関連携による支援

相談者の声

計画策定や実施段階において親身に話を聞いていただきました。適切なアドバイスによって自分の考えがより明確かつ具体的に整理され、新たな気付きを得ることができました。そのおかげで、令和6年1月6日には保養も可能な長期滞在型施設「STAY玉の湯」をオープンするなど、持続的な成長に向けた基盤が整いつつあります。

支援した拠点

大分県よろず支援拠点

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