攻めの売上拡大志向から収益重視に転換し安定した黒字経営へ | よろず支援拠点全国本部

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攻めの売上拡大志向から収益重視に転換し安定した黒字経営へ

岡山県倉敷市に本社を構える建築会社。足場工事をメインにプラント工事や金属工事などを手掛けている。代表は30代で従業員も若手が多いことから、人手不足が問題となっている業界にありながら成長を続けている。

公開日: / 都道府県:岡山県 業種:建設 課題: 経営改善・事業再生

株式会社 AMBITION

代表者:三浦 正大(みうら まさひろ)
住 所:〒712-8012 岡山県倉敷市連島1-5-23
連絡先:086-527-8674
URL:http://miura-kensetsu0105.com/

岡山県倉敷市に本社を構える建築会社。足場工事をメインにプラント工事や金属工事などを手掛けている。代表は30代で従業員も若手が多いことから、人手不足が問題となっている業界にありながら成長を続けている。

公開日:
都道府県:岡山県/業種:建設/課題:経営改善・事業再生

株式会社 AMBITION

代表者:三浦 正大(みうら まさひろ)
住 所:〒712-8012 岡山県倉敷市連島1-5-23
連絡先:086-527-8674
URL:http://miura-kensetsu0105.com/

目次

  1. 相談のきっかけ
  2. 課題
  3. 支援内容
  4. 支援の成果

相談のきっかけ

売上拡大にも関わらず収益低下している現状からの脱却

相談者である同社の代表は30代と若く、積極的な営業で受注を拡大し売上高を伸ばしてきた。一方で、今後さらなる受注に対応するため、未経験かつ若年層の積極採用したため、人材育成費用がかさんだほか、外注依存度が高まるにつれて収益性も低下していた。コロナ融資を足場購入や営業所の出店費用に充てたものの、投資に見合う収益を上げていないため、返済原資が賄えず猶予してもらっていた。抜本的な収益構造を見直すため、当拠点へ相談に訪れた。

課題

売上維持の意識と不採算工事により経営悪化を招く

COは、コロナ融資で投資した足場と営業所出店から見直しに着手した。足場は元請けが用意する機会が多く利用が少ないこと、営業所は一見顧客からの受注にはつながらず宣伝広告や窓口としての機能を果たしていなかったことを確認。相談者に不採算工事を請けている認識はあったが、売上を維持したい考えが強く、取引解消を恐れて値上げ交渉を行っていなかった。また、大手プラントの工事実績はあるが孫請けの受注形態のため、利益はほとんど残らなかった。相談者自ら現場に出ることが多く、社員や外注先の管理が行き届いていないほか、資金繰りは経理任せとなっており、経営状態を把握できていない状況が浮き彫りになった。

支援内容

価格交渉や固定費削減による高収益体制への転換く

COは昨今の物価高騰に対する価格転嫁の必要性を説明し、値上げ交渉を提案した。複数の不採算取引先が取引解消となった場合と、その他の取引先の値上げ交渉が妥結した場合の収支に与える影響についても相談者と話し合った。価格交渉の動機づけを行った結果、一部は取引解消となったものの、全体の売上は横ばいを維持できた。また、固定費削減についても提案し、稼働率の低いトラックの売却と営業所の賃貸解約を実行。さらに、低収益の下請け受注からの脱却を図るべく、顧客管理により過去の取引先への営業を展開するようアドバイス。その結果、月間1件程度の元請け受注を獲得できた。

支援の成果

赤字から黒字経営へ!年間を通して売上高安定を目指す

値上げ交渉により原価率が74%から69%に改善、単月の経常利益が50万円の赤字から15万円の黒字に転換した。元請け受注についてはこれまでの年間2件程度から、月間1件程度、年間12件ペースまで増加している。年間を通した売上高の安定を図るため、売上減少月には県外を含む遠隔地での受注体制を強化する予定。今後の事業拡大を目指し建設業許可を取得するほか、人材不足に対応するため外国人の採用も検討していく方針である。

事例を振り返って

● 業種別経営指標に基づいた財務課題の明確化
● 売上総利益の改善シミュレーションを実施
● 当期利益の可視化による価格交渉の動機付け

相談者の声

資金繰りの改善にポイントを絞って支援していただきました。道筋を立てて取り組んだことで改善の効果が表れ、満足しています。建設業従事者の高齢化を機会と捉え、若手採用のさらなる強化や建設業許可の取得を目指します。今後は経営状態を把握するため、財務諸表の見方についても相談したいと考えています。

支援した拠点

岡山県よろず支援拠点

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