コロナ禍による閉店危機を脱し 資金調達や個人客の取り込みでV字回復
観光地として有名な「湯布院」で、インバウンド(訪日外国人)の団体客をメインターゲットにした食事処として、令和元年8月にオープン。木のぬくもりや優しい香りが特徴の、大きなヒノキのせいろを使った「せいろ蒸し」のお店。別府市で親しまれている食文化「地獄蒸し」のように温泉を彷彿とさせる逸品で、顧客から高い支持を得ている。
代表者:井 浩治
住 所:〒879-5102 大分県由布市湯布院町川上1520-1 2F
連絡先:0977-75-9570
URL:http://www.yufuin-kagura.com/
観光地として有名な「湯布院」で、インバウンド(訪日外国人)の団体客をメインターゲットにした食事処として、令和元年8月にオープン。木のぬくもりや優しい香りが特徴の、大きなヒノキのせいろを使った「せいろ蒸し」のお店。別府市で親しまれている食文化「地獄蒸し」のように温泉を彷彿とさせる逸品で、顧客から高い支持を得ている。
代表者:井 浩治
住 所:〒879-5102 大分県由布市湯布院町川上1520-1 2F
連絡先:0977-75-9570
URL:http://www.yufuin-kagura.com/
相談者は令和元年8月、前オーナーから事業を引き継いで店舗の営業を開始。当時から銀行の融資や家賃交渉など、経営に必要な知識について当拠点でアドバイスを受けていた。しかし翌年、予想していなかったコロナ禍に直面。インバウンドにより順調に伸びていた売上が激減することに。相談者は「どうにか厳しい時代を生き抜く道を」と、さらなるアドバイスを求めて今回の相談に至った。
相談者は、オープン当初からインバウンドの団体客をメインターゲットに絞った営業を展開していた。売上は順調に推移していたが、コロナ禍を受けて売上高は80%以上も減少。さらに令和2年4月からの半年間は売上がゼロになり、休業状態が続く厳しい経営状況に陥った。そこでCOは、相談者が既に実施していた経営改善の取組を精査。その結果、毎月250万円に上る資金不足を解決する、抜本的な経営改善に至っていないことを把握した。COは売上減少に伴う資金繰りを最優先にした課題整理が重要と判断。「売上減少に伴う資金調達」「固定費削減のアクションプラン」「団体客から地域住民を含めた個人客への顧客ターゲットの変更」の三つの経営改善施策を、優先順位をつけて提案した。
COはまず、メインバンクと日本政策金融公庫の新型コロナウイルス感染症特別貸付を利用し、運転資金を借換える形での資金調達を提案。資金繰りを考慮し、据置期間を5年とした。固定費は、相談者自らの役員報酬を30%カットし、店舗の大家へ賃料の引き下げを要請。月額70万円を敷金から充当して資金繰り改善を図った。顧客ターゲットの変更に戸惑いはあったものの、COからの励ましもあり「やってみるしかない」と営業形態を個人客向けに大きく変えることに。オードブルや弁当のテイクアウト販売も開始した。
経営改善施策により、資金繰りが安定。令和3年7月からは大分県観光振興策「新しいおおいた旅割 日帰りマイカープラン」に参画し、県内客の取り込みにも成功。全旅クーポン取扱実績ランキングで21位に入った。現在は団体客も戻り始め、個人・団体双方を受け入れられる柔軟な営業体制にしている。直近の売上高はオープン時の2.8倍、コロナ禍の時期と比べて8.3倍とV字回復した。
・苦境に陥り焦っていた相談者に寄り添い、励ましながら支援
・精神的な支えも重要と考え、定期的に連絡を取りながらフォローアップ
・相談者が具体的な行動に落とし込めるようアドバイス
COとの出会いがなければ、閉業していたと思います。COは県内の飲食店や客足のリアルな状況や情報を常にキャッチしており、先を見越したアドバイスでいつも背中を後押ししてくれました。おかげで、不安な中でも精神的に支えられていました。家族のような存在であるスタッフとともに、これからも店を守っていくため、引き続き継続的な支援をお願いしたいと思います。