「温蔵型弁当自販機」で人手不足の飲食業界にイノベーションを
創業20年、飲食業一筋で事業展開。弁当店の店舗出店に加え、国内では珍しい温蔵型弁当自販機の展開による事業再構築に着手。「食つくりは人づくり」の理念のもと人手不足下での飲食サービスの成長を目指す。
代表者:重森 貴弘(しげもり たかひろ)
住 所:〒663-8114 兵庫県西宮市上甲子園1-2-3上甲子園グランドコーポ1階
連絡先:0798-43-6963
URL:https://www.millennium-dinning.co.jp/
創業20年、飲食業一筋で事業展開。弁当店の店舗出店に加え、国内では珍しい温蔵型弁当自販機の展開による事業再構築に着手。「食つくりは人づくり」の理念のもと人手不足下での飲食サービスの成長を目指す。
代表者:重森 貴弘(しげもり たかひろ)
住 所:〒663-8114 兵庫県西宮市上甲子園1-2-3上甲子園グランドコーポ1階
連絡先:0798-43-6963
URL:https://www.millennium-dinning.co.jp/
相談者は弁当店や飲食店を展開してきた、業界歴25年の創業者。ピーク時には直営店11店舗、フランチャイズ店は9店舗まで拡大したが、コロナ禍で規模を縮小し、現在は直営店4店舗、フランチャイズ店は8店舗に。外食産業が活況を取り戻しつつあるなか、事業縮小から再度成長戦略を描くに当たって戦略や資金面の相談先を探していたところ、面識のあった中小企業診断士が当拠点にいることを知り、今回の相談に至った。
COは、相談者の財務情報をもとに、資金繰り状況を分析・把握し、資金調達力などを見極め今後の展開の可能性を検討した。コロナ禍の公的な金融支援策の利用で、足元の資金繰りに支障がないことはわかったが、新店舗出店となると新たな資金調達が必要になる。また、資金調達ができたとしても、店舗管理を任せられる人材の確保など、飲食業特有の人的な課題解決は難しいと想定された。COはこれまでのビジネスモデルの延長線上で店舗展開をするには限界があると判断。人手に頼らない外食・中食のあり方として、冷凍弁当や冷蔵惣菜の通販、オフィスでの弁当自販機設置などが認識されつつあることから、その方向性で検討を進めた。
大学や宿泊施設が冷凍弁当の自販機設置に興味を示したが、二つの課題があった。一つ目は冷凍弁当の製造能力向上、二つ目は自販機導入資金の調達である。一つ目の課題には、関係会社で「就労継続支援A型事業所」を立ち上げ、既存店舗にセントラルキッチン機能をもたせることで生産性向上を目指すことを提案。二つ目の課題には、当拠点で事業計画策定の支援を行い、取引金融機関の理解を得るよう対応することで、事業展開が進み始めた。また「温蔵型弁当自販機」の展開に向けた戦略策定にも着手。冷凍設備が不要、店舗で作った弁当をそのまま店舗前の自販機で販売できるため、閉店後も含め接客に人手を割かずに販売できる革新的なアイデアであった。
第1号の冷凍自販機が大学に設置され、その後も宿泊施設への導入が進んでいる。また、温蔵型弁当自販機は既存の店舗前に設置。店舗従業員の退勤後も温かい弁当を販売できるため周辺住民に好評で、新聞にも取り上げられた。自販機の設置前と比較し、前年同時期の売上から130%以上の増加を達成。温蔵型弁当自販機によって人手不足に悩む飲食店が自慢のメニューで勝負できるよう、サポートする立場でも貢献していきたいと考えている。
● 人手不足をチャンスと捉えたアイデア実現に徹底伴走
● 2種類の自販機展開の基本方針を相談者と共有
● 資金調達に向けた事業計画策定を支援
コロナ禍を乗り切った矢先に人手不足という壁。COは飲食店を経営する家系に生まれ、ベンチャーファイナンスの経験も豊富なことから、伴走者として非常に頼りになりました。温蔵型弁当自販機は飲食店の人手不足解消に貢献する可能性を感じています。「省力化投資補助金」の対象製品として、今後認定いただくなど、行政の支援も期待しています。