POSレジ等IT導入で労働生産性を向上前年比134%に利益率アップ
代表者:濱 龍一郎(はま りゅういちろう)
住 所:長崎県南島原市加津佐町己3490番地
連絡先:0957-87-5033
相談者は地元で愛される中華料理店の2代目。人口減少や大型外食チェーンやコンビニエンスストアの進出で利用客が年々減少。加えて、従業員の高齢化で労働生産性も低下。店舗の改装費もかさみ、経営状況が悪化していた。何とか売上を上げたい思いはあるが、日々の雑務に追われて考える時間がない。こうした難局を南島原市商工会に相談したところ、当拠点を紹介され来訪した。
Coが確認すると、相談者は経営者としてのマネジメント業務に加え、厨房での調理全般、利用客対応など業務過多となっている。売上拡大に向けてアドバイスをしても実施できる状況ではないと分析。さらに相談者の認識どおり従業員の労働生産性が低く、売上に対する人件費比率が高まっていることから、従業員の勤務状況も確認。その結果、労働生産性の低下は紙伝票での会計によって整理が煩雑化しているためと判明。また、売上動向なども確認していくと、「ちゃんぽん」などの人気メニューは安定した売上をあげているものの、単品で頼む客が多く、客単価はそれほど高くないと分析。そこでCoは売上拡大に向けた課題を、「相談者、従業員それぞれの業務の効率化」と「客単価の向上に向けた取組み」とした。
業務効率化のためには、注文から商品別・時間別に売上集計できる「POSレジ・オーダーシステム」と、従業員のシフトや人件費まで管理できる「IT勤怠管理システム」の導入を提案。相談者は経営マネジメントに、また従業員は調理や接客に注力できる体制の確立を支援した。客単価の向上に向けては、看板商品である「ちゃんぽん」に追加しやすいデザートメニューの充実や、地域の子供会や学生向けの打ち上げプラン等の開発を提案。それらをLINE等のSNSを活用して集客していくよう提案。特にLINEでは無料クーポンの配布や、利用客が少ない日は割引キャンペーンの告知をするなど登録会員に訴求できるコンテンツを配信するようアドバイスした。
ITによる業務効率化と、客単価の向上に向けての様々な施策を1年以上にわたって実直に実行し続けた結果、年間売上実績が前年プラス460万円増。利益率も前年比で134%を達成するという大きな成果を生み出すことができた。