ブランドイメージを高めることで創業時の売上目標を楽々達成
代表者:石坂 康(いしざか やすし)
住 所:長野県長野市新田町裏1470-1
連絡先:026-217-5160
料理人として有名老舗レストランなどで16年の修行を積んだ後、創業を決意した相談者。すでに居抜き状態の店舗を賃貸契約しており、内装リフォーム工事もすべて完了していたが、肝心のメニュー構成や価格設定に自信が持てず不安が募っていた。そうした中、創業資金の融資先である金融機関から、当拠点に飲食店専門のCoが在籍していることを聞き、考案したメニュー構成、価格設定で安定的な創業を果たせるのか、アドバイスを求めて相談に訪れた。
Coは、相談者が考案中のメニュー構成をはじめ、目標客単価の設定金額、入客数予測、売上予測を分析した。ランチタイムの客単価設定が1,000円なのに対してディナータイムが3,500円とかなりの開きがあり、現状のままでは、時間帯によって客層が変化する恐れが確認された。さらに、入客数の予測をみると、席数に対して多く設定されており、達成するにはかなりの高回転が必須だが、オペレーションを考えるとそれも無理がある。そこで、事業計画を再検討。店舗コンセプトの統一と席数に見合った回転数とするために、「ランチタイムの客単価を引き上げられるような施策に取り組むこと」が課題とした。
Coは、相談者の有名レストランで修行した経験と、実家でもある地元老舗精肉店から質の高い食材を仕入れていることを「オーナーシェフの魅力」として情報発信するよう提案。その上で、質の高い料理を提供し続ければ、高価格帯でも顧客獲得できるとアドバイスした。またメニューの品数が多いと、オペレーションの問題や不良在庫につながる恐れもあるため、メニューは客単価が読みやすいセットやコースに絞り、スムーズに提供できる構成にするよう助言した。その結果、相談者は高品質の肉を使った3種類のサンドイッチとステーキランチを考案、ランチメニューを決定した。また、金融機関から指摘されていた店舗入り口がわかりにくいという一見不利な立地条件を活用し、隠れ家的な雰囲気を演出できるような誘導看板の設置等も提案。
相談者が、積極的に情報発信もした結果、開店初日から行列ができ、その後も連日満席の状態に。また、毎日、実家の精肉店から取り寄せる牛肉を使ったサンドイッチも好評を得ている。SNS上でも評価が高く、有名グルメブロガーも多数来店したことで、一層PR効果が得られた。さらに、計画上の売上目標もクリア。創業後も安定した状態が維持できている。