かつて赤字体質だった道の駅が成功例として視察されるまでになった理由とは | よろず支援拠点全国本部

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かつて赤字体質だった道の駅が成功例として視察されるまでになった理由とは

「道の駅 日義木曽駒高原」は、平成5年、木曽駒ケ岳を眺める木曽路の国道19号線沿い開業。平成18年、全長4,467mにわたって木曽山脈を貫く「権兵衛トンネル」が開通したことにより来店客が急増したものの、施設としての収支は赤字体質が続いていた。同道の駅は木曽町が施設を整備し、民間が管理運営する「公設民営」方式をとっており、相談者である「株式会社日義特産」は平成18年から指定管理者となり、同道の駅を管理運営してきた。

公開日: / 都道府県:長野県 業種:小売 課題: 経営改善・事業再生

株式会社 日義特産

代表者:海老澤 将
住 所:〒399-6101 長野県木曽郡木曽町日義4730-3
連絡先:0264-23-3644
URL:https://kiso.news/

「道の駅 日義木曽駒高原」は、平成5年、木曽駒ケ岳を眺める木曽路の国道19号線沿い開業。平成18年、全長4,467mにわたって木曽山脈を貫く「権兵衛トンネル」が開通したことにより来店客が急増したものの、施設としての収支は赤字体質が続いていた。同道の駅は木曽町が施設を整備し、民間が管理運営する「公設民営」方式をとっており、相談者である「株式会社日義特産」は平成18年から指定管理者となり、同道の駅を管理運営してきた。

公開日:
都道府県:長野県/業種:小売/課題:経営改善・事業再生

株式会社 日義特産

代表者:海老澤 将
住 所:〒399-6101 長野県木曽郡木曽町日義4730-3
連絡先:0264-23-3644
URL:https://kiso.news/

目次

  1. 相談のきっかけ
  2. 課題
  3. 支援内容
  4. 支援の成果

相談のきっかけ

相次ぐ環境変化によりなすすべもなく赤字体質に

「道の駅 日義木曽駒高原」の開業後、同じ国道19号沿いに2駅、半径10km圏内にも2駅が相次いで開業したため、同道の駅の売上は大きく減少。その後も御岳山大噴火により観光客が激減。加えてコロナ禍が追い打ちをかけ、同道の駅は経常的な赤字体質に陥っていた。施設の老朽化もあり、相談者は、委託自治体である木曽町に店舗改装を何度も申請したが稟議は非承認。新役員を中心に、収益を意識した経営改善を図ろうとしたところ、地元金融機関から当拠点を紹介され、今回の相談に至った。

課題

「補助金ありき」の発想を捨ててターゲットの変更により収益化を目指す

新型コロナウイルス感染症対策のピークにあった令和3年、相談を受けたCOは、まず、木曽町に承認されなかった事業計画書を確認した。その内容は「補助金ありき」であり、売上が見込めない状態であるにもかかわらず、1億円を超える建物改修工事を前提とした事業計画であった。そこでCOは、単に改修工事をするのではなく、売上拡大などの改修効果の見えるプランを事業計画書に落とし込むことを提案。さらに、コロナ禍以降も団体観光客は見込みがないと思われるため、ターゲットを個人観光客と地元住民に転換するようアドバイスした。同時にCOは、肝心なのは改修工事ではなく、赤字体質からの脱却の道筋をつけることだと説明し、相談者だけではなくスタッフ、木曽町、金融機関と合同で協議を重ねることにした。

支援内容

農産物、テイクアウト、食堂の三つの方針

他の道の駅への視察などを経て、新ターゲット層からニーズの高い農産物直売場の改善、テイクアウト窓口の新設と食堂の強化が、新事業計画の大まかな方針となる。COは、農家への受発注を兼ねたPOSシステムの導入と、IT補助金、事業再構築補助金などの活用、客動線を踏まえたゾーニング計画・什器計画・商品政策・商品陳列方法などについて具体的にアドバイスを加えた。関係各所を巻き込んで協議を重ねて作成した事業計画書は、木曽町から改修費の支出が認められ、事業再構築補助金も採択されることになった。

支援の成果

売上はコロナ禍以前どころか過去最高に

「道の駅 日義木曽駒高原」は、新規事業計画書により木曽町から約3,000万円、事業再構築補助金1,000万円の資金を確保して、令和4年7月15日に新装開店した。リニューアル直後から近隣住民の来店が増加し、過去最高の売上となる月が続出。コロナ禍の自粛モードの改善も受けてさらに売上が伸び、年間売上が前年比144%(一昨年比174%)と当初の計画を上回り、今も順調に売上を伸ばし続けている。

事例を振り返って

・相談者の能動的な意識改革を促すための大まかなアドバイス

・方針決定後は具体的な細かなアドバイスを実施

・相談者だけでなく関係者を巻き込む事業改革

相談者の声

COには店舗のつくり方、見せ方、集客マーケティングなどのアドバイスをいただき、従業員全員が問題を共有し、取り組むことができました。とても感謝しています。最近では道の駅の成功例として注目され、近隣自治体や道の駅関係者が視察にいらっしゃることも多くなりましたが、今後もさらに進化を続けていきたいと思っています。

支援した拠点

長野県よろず支援拠点

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