南三陸の希少海藻「まつも」を使った商品を開発売上を伸ばす事で地域産業の活性化に
大正10年創業。創業して100年の地域総合建設業。古くから地元に根差し、漁港整備などの土木事業に長年関わっている。関連会社では風力発電事業や介護リース事業なども手がける。東日本大震災から約10年、ハード・インフラ面での復興もあと数年で完了する見込み。
代表者:阿部 隆(あべ たかし)
住 所:〒988-0402宮城県本吉郡南三陸町歌津字港175-2
連絡先:0226-36-2311
相談者は、南三陸を本当の意味で復興させるには、基幹産業である「水産業」を盛り上げ、関連する3次産業などへの広がりをつくることが必要だと考えていた。「自然を守りながらのビジネスがしたい」との想いから、南三陸の希少海藻である「まつも」の陸上養殖、商品化を検討。フランスで海藻をバターに練り込んだ「海藻バター」が料理に利用されることに着目し、海藻バターを試作。SNSでの周知、テストプロモーションをしたいと考え、当拠点への相談に至った。
COは、本商品へのこだわりや、その豊富な栄養素、流通量が少ない稀少海藻であることなど、南三陸を発信する素晴らしい商品となることを確認。これを踏まえ、ECサイトへの集客方法、初回生産販売する海藻バターのPRイベントなどの周知方法、ECからのリピートオーダーを促す導線設計の検討が不十分であることから、広報戦略とそこからECでのリピートオーダーにつなげる導線づくりを課題とした。
COは今和3年6月の一般発売開始を前に、話題性の高いイベントを実施して周知することを提案。海藻バターと旬の食材を掛け合わせた料理に、南三陸ワイナリーのワインとのマリアージュを堪能する料理イベントを開催。ECサイトについては、IT関連のCOがECサイトのブラッシュアップ、顧客の囲い込みにつなげるべくLINE公式アカウントの開設、インスタグラムでの情報発信方法をレクチャーした。
令和3年5月に実施した南三陸ワイナリーとのコラボイベントは満員となる10人が参加。イベント参加者及びEC分を含め150個の販売が実現。さらに、第一弾の一般販売は完売となる盛況ぶりとなった。今後は、安定的な生産体制の確保、イベント参加者や購入者へのDM案内などによる着実なリピーターの増加、県外などの南三陸を知らない方への情報発信を強化し、地域活性化を実現していく。
PR方法やリピーターづくりなど初めての試みに不安を感じていましたが、専門家の皆様から丁寧なサポートをいただいたおかげで、SNSを活用したPRや発売イベント、リピート購入に向けたDM案内など、自分たちだけでは実現できなかったお客様との関係づくりができました。
南三陸で生まれた良い商品だったので、一般販売開始までの短い準備期間ではありましたが、商品の良さをきちんと伝えるためのインスタグラム投稿や、イベント内容の企画など、あまりお金をかけず短期間に実施できる広報戦略の提案に専念しました。