「明確なターゲット設定」によって、大赤字の2階の介護事業をわずか1年で黒字転換
平成22年8月の創業。従業員数32名。2階建ての介護事業所で、1階は「ふくろうの里」として、リハビリ・お風呂・食事・お昼寝付きの1日型デイサービス事業を展開。2階は「ファントレふくろう」として、リハビリのみを提供する半日型デイサービス事業を展開。1階の稼働率は100%に近く黒字であるのに対して、令和2年4月から開始した2階の事業は稼働率20%と低迷しており、大幅な赤字の解消が課題であった。
代表者:高橋 誠志(たかはし せいし)
住 所:〒025-0064 岩手県花巻市桜台2丁目24-30
連絡先:0198-29-4296
平成22年8月の創業。従業員数32名。2階建ての介護事業所で、1階は「ふくろうの里」として、リハビリ・お風呂・食事・お昼寝付きの1日型デイサービス事業を展開。2階は「ファントレふくろう」として、リハビリのみを提供する半日型デイサービス事業を展開。1階の稼働率は100%に近く黒字であるのに対して、令和2年4月から開始した2階の事業は稼働率20%と低迷しており、大幅な赤字の解消が課題であった。
代表者:高橋 誠志(たかはし せいし)
住 所:〒025-0064 岩手県花巻市桜台2丁目24-30
連絡先:0198-29-4296
令和2年4月から始めた2階の「ファントレふくろう」は、稼働率が上がらないまま1年が経過しても赤字が続いていた。コロナ禍が始まった頃のオープンであり、開業時のスタートダッシュができなかったことに加え、コロナ禍で事業者向けの経営研修会もほぼなくなり、課題解決に向けて勉強する機会も失われていた。「ファントレふくろう」を軌道に乗せるための方向が見えずに悩んでいた時、日本政策金融公庫から当拠点との合同相談会を紹介された。
COは、「ファントレふくろう」が低迷する背景を分析するためのヒアリングを実施。相談者は、「リハビリ」という言葉ではとらえきれないほどの運動機能向上への想いやそれを具現化するサービスを提供しているにもかかわらず、介護事業の規制が細かく、かつ、その内容が頻繁に変更されるため、規制の順守に注力するあまり、他事業者との差別化や選ばれる理由の強化に対する取り組みが後回しになっていた。そこで「独自価値の明確化」「ターゲットの設定」「ケアマネージャー市場への周知」を課題設定し取り組むこととした。
相談者のサービス内容を精査すると、「生涯元気に動ける人生を支援する施設」を めざす思いが強く、また、スタッフや機材もハイレベルであった。COはこれらを独自価値と捉え、その言語化として「機能強化型デイサービス」を提案。同時に、「生涯寝たきりになりたくない人」をターゲットに設定し、言語化として「目指しているのは『寝たきりゼロ』」を提案し、セットで使用していくことで合意した。さらに、「ファントレふくろう」専用のホームページを作成することを提案し、作成支援を行った。
独自価値を「寝たきりゼロを目指す機能強化型デイサービス」と明確化したことにより、「ファントレふくろう」の特長が、施設の選定に強い影響力を持つケアマネージャーを通じて、利用者に確実に伝わった。また、地域広報誌やホームページ、看板等のプロモーションにより価値の訴求に努めた結果はすぐに現れ、取り組み前は20%であった稼働率が、約1年後には90%を突破し、見事に黒字化を達成。その後も安定した稼働率を維持している。
事業者には優れた提供価値があること、それを市場に伝えれば、「選ばれる力」が 強くなること、伝えるためのツール作成はご自分たちでできること、これらを丁寧に伝え、自信を持ってもらうことに努めました。その結果、取り組むべきことが明確になり、事業者自らの積極的な行動につながったと考えています。
高品質なサービスを行っている自負はあったものの、上手に伝えることができていませんでした。COの方の提案は、当社の提供価値をズバリ表現しており、利用者募集やケアマネさんへの説明に説得力をもたらしました。また、丁寧な指導のおかげでホームページなども自分たちで作成できたことは大きな自信につながりました。