故郷でのフランス料理店の開業 強みと課題の分析・提案で繁盛店へ
令和4年創業の郡山フランス料理研究所 「Recettes(ルセット)」は、客席数15席の小さなフランス料理店。地元食材を織り交ぜた伝統的なフランス料理は、女性客を中心に高い支持を得ている。オーナーシェフは、フランスのミシュラン星付きレストランで修行し、日本のレストランなどでも総括シェフを歴任。コロナ禍の最中にあって、2Fの店舗、カウンターのみという制約条件を乗り越えて創業。店名のRecettesは、フランス語でレシピの意味。
代表者:國岡 弘益
住 所:〒963-8002 福島県郡山市駅前2-1-14 エリート24 2F
連絡先:024-983-5950
令和4年創業の郡山フランス料理研究所 「Recettes(ルセット)」は、客席数15席の小さなフランス料理店。地元食材を織り交ぜた伝統的なフランス料理は、女性客を中心に高い支持を得ている。オーナーシェフは、フランスのミシュラン星付きレストランで修行し、日本のレストランなどでも総括シェフを歴任。コロナ禍の最中にあって、2Fの店舗、カウンターのみという制約条件を乗り越えて創業。店名のRecettesは、フランス語でレシピの意味。
代表者:國岡 弘益
住 所:〒963-8002 福島県郡山市駅前2-1-14 エリート24 2F
連絡先:024-983-5950
相談者は、フランスのペリゴール地方のミシュラン星付きレストランでの修行をはじめ、日本のフランス料理店や大手ウエディング会社での統括シェフなど、合計30年におよぶ経験を積んできた。東日本大震災を機に戻ってきた故郷の福島県で、長年の夢であった自身のフランス料理店の開業を決意。コンセプト・ターゲット・店舗戦略・収益計画などについて相談先を探していたところ、当拠点を利用したことのある知人紹介により今回の相談に至った。
COはこのプロジェクトが、相談者のこれまで30年にわたって人生を捧げてきたフランス料理への情熱を、事業に結実させていくことが最大のポイントなると考えた。そこを念頭に置きながら、どういったところに強みがあり、どういったところに課題があるかを整理していった。最大の強みは、オーナーシェフである相談者の、フランスのミシュラン星付きレストランで修行した経験と最大手ウエディング会社での統括シェフ時代とで培った「料理を魅せる力」。一方で、世の中はコロナ禍で、開業予定店舗は一般的に集客しづらいとされる2Fの店舗で、座席数もカウンターのみの15席に限定されていた。こうした店舗の制約条件を克服していくため、競合分析・損益分岐点分析に基づいた価格・原価設定について、数字を示しながらアドバイスしていくことになった。
COは損益分岐点売上高を分析し、予定客席回転率から目安となる客単価を提示。近隣の競合店舗を分析し、「中高価格帯」「フレンチ」のカテゴリーは近隣に競合が少なく十分な勝算があるとの判断を提供し、相談者の考えるコンセプト・ターゲットを後押しした。また、相談中の「他のお客様から見えない席もあってもいいですよね」という会話をもとに、相談者は店舗内の一角にカウンター席からは見えない特別席である4人掛けの「シェフズテーブル」を設けることを着想。「隠れ家」的なプレミアム感の演出に成功した。
相談者の情熱を具現化したフランス料理店は、コロナ禍が収まりきらない令和4年9月にオープン。想い描いた顧客層に支持を受け、プレミアム感を演出した「シェフズテーブル」の人気もあって、当初計画の2倍以上の売上を毎月叩き出している。SNSの情報発信強化、期間限定ワインイベントの実施などで、顧客の裾野は拡大。現在は従業員が3人に増え、法人化も視野に入れている。
・事業に対する「想い」と「強み」の理由を把握
・強みと課題を明確にすることに留意
・数字や分析などの客観的な視点で「想い」に寄り添う
損益分岐点など数字の裏付けのある価格設定方法のアドバイスにより、ターゲットに対する価格戦略について自信を深めることができました。COと重ねた対話のなかで、自分の考えていた事業の成功に対する確信を深めることができ、思い切って実現する道を歩むことができました。