島民向けの新店舗づくりが奏功 コロナ禍前を上回る売上に
日本海に浮かぶ国境の島・対馬で営業する飲食店。国際定期航路で釜山港と結ばれている比田勝(ひたかつ)港周辺で創業した。コロナ禍以前は韓国人観光客をターゲットに営業しており、人気の高い店舗であった。日韓関係の悪化と新型コロナウイルス感染症の影響で観光客が激減し、業態を転換。当拠点の支援で令和5年、厳原(いづはら)町に新店舗をオープンした。
代表者:宮城 佳奈
住 所:〒817-0011 長崎県対馬市厳原町宮谷64-2
連絡先:080-6490-8363
URL:https://www.instagram.com/mado.izuharaten/
日本海に浮かぶ国境の島・対馬で営業する飲食店。国際定期航路で釜山港と結ばれている比田勝(ひたかつ)港周辺で創業した。コロナ禍以前は韓国人観光客をターゲットに営業しており、人気の高い店舗であった。日韓関係の悪化と新型コロナウイルス感染症の影響で観光客が激減し、業態を転換。当拠点の支援で令和5年、厳原(いづはら)町に新店舗をオープンした。
代表者:宮城 佳奈
住 所:〒817-0011 長崎県対馬市厳原町宮谷64-2
連絡先:080-6490-8363
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インバウンド(訪日外国人)需要に対応した体験型観光事業と飲食店事業で繁盛していた同店。韓国人観光客を中心に、特に着物レンタルや真珠アクセサリー作り体験などで賑わっていた。しかし令和元年頃の日韓関係の悪化、令和2年からの新型コロナウイルス感染症拡大で、インバウンドを含む観光客が激減し、売上は右肩下がりであった。経営が逼迫しているとの危機意識から、今回の相談に至った。
「外国人の入国が制限されたことから、インバウンドに依存していた売上の確保が厳しくなった」と相談者から報告を受けたCOは、島民向けに新しいサービスを立ち上げることが必要と判断した。既存の店舗が所在する比田勝地域には、韓国・釜山港との間で客船が往来する「比田勝港国際ターミナル」があり、全盛期には多くの外国人観光客で賑わっていた。しかし、コロナ禍で国際線の運航がストップしたため商圏が壊滅し、別の場所を探す必要に迫られた。相談者は島内でも人口の多い厳原町に新店舗を出店したい意向を示したため、地元商工会とも連携して出店戦略を立案。厳原町内でいくつかの場所を検討するなか、初期費用が抑えられて、かつ出店戦略にも一致する場所が見つかり、さらに計画を深掘りした。
相談者からは、他店舗と差別化するため、相談者ゆかりの沖縄と韓国の料理をテーマにしたいと相談があった。COは、島民に愛される飲食店にするため「特別食より日常食」「固定メニューだけでなく日替わりメニューも提供」「リーズナブルな価格」の三つの観点でコンセプトを提案。新店舗は島外からの転勤・移住者の寮なども近いことから、「毎日通っても飽きない店」と認識してもらうことが重要だと伝えた。相談者は「沖縄定食」と「韓国定食」の日替わりメニューを設け、メイン料理と小鉢を変えて提供することにした。
相談者は令和5年5月、厳原町に新店舗をオープン。当初から地元住民であふれる人気店となった。売上も右肩上がりに伸び、比田勝の店舗の売上高を上回る結果に。昼は近隣住民が主な顧客であるのに対し、夜は厳原町を訪れた出張客を取り込み、それぞれの時間帯で順調に営業できている。インバウンドも戻ってきているため、今後は観光客と島民の両方から愛される食堂として展開していく。
・コロナ禍の移動制限を受け、島民にとって魅力のある店舗づくりを意識
・店舗のコンセプト立案についても支援を実施
・ポストコロナに備え、対馬らしさを発信する商品の育て方もアドバイス
COが自分にはない目線でアドバイスをしてくれて、すごく参考になりました。コロナ禍で大変な状況ではありますが、これからも頑張れる気がしています。今後もよろず支援拠点に相談しながら、事業をさらに拡大していきたいと思います。本当にありがとうございました。