売上は月2万本の生ドレッシングがコロナ禍のレストランを救う
平成25年9月イタリア料理店「ピッツェリア・ペスカ」を前橋市にオープン。平成29年4月(株)HAWORD(ハワード)として法人化し2号店を開店。コロナ禍によるレストラン事業の不振を受け、ドレッシングの製造販売を新たな柱として事業再構築を図り、令和2年8月「手づくり生ドレッシング工場」を立ち上げる。
代表者: 宮﨑 雄一(みやざき ゆういち)
住 所:〒371-0804 群馬県前橋市六供町1030
連絡先:027-212-8401
相談者は1号店オープン時から当拠点に相談に訪れ、法人化や2号店の黒字化など、事業展開の進め方について助言を受けていたところ、令和2年より主たる事業であるレストラン事業がコロナ禍で、先行き不透明な状況が続いていた。当面の打開策として、「青空ドライブスルー」と称したテイクアウト促進の工夫を行うも、従来の売上確保は困難と考え、今後の事業展開にむけて相談に訪れた。
COが同社の強みを分析した結果、レストランで使用する生ドレッシングが好評であり、万能調味料としても楽しめるこだわりのある商品であることを確認。コロナ禍における外出自粛による自宅での食を楽しむニーズの高まりを踏まえ、生ドレッシング製造・販売を新たな事業として提案。レストラン近くの店舗を工場とし、「生ドレッシング」市場をつくるという大きな目標のもと、自社ブランドの「ペスカ」らしさを意識した商品PRや販路開拓に取り組むこととした。
コロナ禍を考慮し、生ドレッシング販売は非対面での販売が可能な自動販売機での展開を提案。商品PRのためボトルはインパクトのあるデザインとし、24時間販売可能とした。また、工場見学会や生ドレッシングの量り売り、テイクアウト商品の開発など、今後の経営方針や具体的な事業プランの整理などのサポートを実施。さらに自動販売機の設置場所やブランディング化、補助金活用など、事業を効果的かつ効率的に展開していくための助言を実施。
自動販売機での生ドレッシング販売がメディアに取り上げられ、スーパーなどの販路拡大につながり、群馬、埼玉、栃木、茨城、長野、東京、北海道、新潟にエリアが拡大、取扱店舗は19社250店舗に至る。現在、タイヤに「PESCA!」の文字が入った配送用トラックが街中を走っている。全国での自動販売機設置は8か所となり、当初の販売目標「月2万本」を達成、最大月3万本を製造する。今後、新分野への展開や「ペスカの生ドレッシング」のブランド化を進めていく。
コロナ禍による緊急事態宣言などにより、売上が前年の26%まで落ち込み、厳しい状況下でのご相談でした。経営理念の「ハピネス」を胸に、大変な状況でも笑顔になれるよう、傾聴しながら、事業展開に向けてのアイデアなどを提案、一緒に新事業展開していける気持ちになってもらえるよう対応しました。
コロナ禍の中「ハピネス」の理念を継続し、自社らしい展開ができたと思います。「生ドレッシング」という分野を確立させ、地域とともに元気になり、楽しい会社とすることができました。身近に相談できる場所があることは心強く、自分も知恵を絞りアイデアを生かしていきたいと思います。