和菓子と洋菓子技術のコラボによる「和風プリン」が新たな顧客を開拓 | よろず支援拠点全国本部

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和菓子と洋菓子技術のコラボによる「和風プリン」が新たな顧客を開拓

120年の歴史を有する老舗饅頭屋。看板商品の「甘酒まんじゅう」は、富山を代表する銘菓として多くの人に愛されている。日枝神社祭礼において、無病息災・家内安全を祈願して食べられる「朔日饅頭」として有名で、大勢の人が店先に並び買い求める姿は富山の風物詩となっている。

公開日: / 都道府県:富山県 業種:小売 課題: 売上拡大

竹林堂分家

代表者:店主 山崎 はじめ(やまざき はじめ)
住 所:〒930-0069 富山県富山市旅篭町3-15
連絡先:076-421–3785

120年の歴史を有する老舗饅頭屋。看板商品の「甘酒まんじゅう」は、富山を代表する銘菓として多くの人に愛されている。日枝神社祭礼において、無病息災・家内安全を祈願して食べられる「朔日饅頭」として有名で、大勢の人が店先に並び買い求める姿は富山の風物詩となっている。

公開日:
都道府県:富山県/業種:小売/課題:売上拡大

竹林堂分家

代表者:店主 山崎 はじめ(やまざき はじめ)
住 所:〒930-0069 富山県富山市旅篭町3-15
連絡先:076-421–3785

目次

  1. 相談のきっかけ
    伝統の和菓子技術を活かした新商品の「和風プリン」を商品化したい
  2. 現状分析・課題設定
    加工食品製造に関する技術・ノウハウ習得と商品コンセプトの策定が課題
  3. 提案・実行支援
    研究所との連携による製造方法確立と商品コンセプトにもとづいた商品開発
  4. 支援成果と今後の展望
    自社店舗以外にも販路拡大 「和風プリン」の売上が10倍に

相談のきっかけ
伝統の和菓子技術を活かした新商品の「和風プリン」を商品化したい

同店は長年にわたり人気の老舗饅頭屋だが、顧客層の高齢化に伴い売上拡大が期待できない中、新たな顧客層の開拓を目的に、和菓子技術を活用した和風のプリンを開発した。しかし、消費期限が3日間と短いため、自社店舗以外での販売が行えず、販売数量も限られることが課題となっていた。商品化についての相談がしたいと、当拠点に訪れた。

現状分析・課題設定
加工食品製造に関する技術・ノウハウ習得と商品コンセプトの策定が課題

和風プリンは腐敗しやすい原料を使用するため、消費期限を延ばすには、衛生的な製造方法と適切な加熱殺菌が必要とされる。しかし同社は、これらの技術・ノウハウを有していなかった。またCOは、自社店舗以外への販路拡大を見据え、具体的な商品コンセプトの策定と、それに基づいた商品デザインの検討が必要と判断。商品特性を踏まえた製造方法の確立と賞味期限設定、商品コンセプトの策定が課題であった。

提案・実行支援
研究所との連携による製造方法確立と商品コンセプトにもとづいた商品開発

COは富山県農林水産総合技術センター食品研究所と連携して、プリンの製造技術獲得と、その保存試験の実施を支援。結果、冷蔵で30日間の賞味期限を設定できる製造方法を確立した。次に、試食アンケート調査を実施して、同店の商品としては初めて商品コンセプトの策定を行った。それを踏まえ、デザイナーのCOがギフトや土産物に適した商品形態、容量設定、価格設定、パッケージデザインの作成支援を行った。

支援成果と今後の展望
自社店舗以外にも販路拡大 「和風プリン」の売上が10倍に

美味しさを保ちながら効果的に加熱殺菌できる製造工程を構築することにより、これまで3日間であった保存期間が30日間となり、自社店舗以外に県内のスーパー数社での販売が可能となった。また、商品コンセプトを明確化することにより、商工会議所主催のプレスリリース会で新規顧客層へのアピールが可能となり、プリンの売上が10倍以上に増加した。今後、新規顧客の開拓により、同社全体の売上げにも寄与すると思われる。

事例を振り返って

商品コンセプト策定の重要性を理解していただいたうえで、商品化に関する一連の支援を進めた。県の研究機関への分析依頼、地元新聞社やTV局へのプレスリリースを行うための資料作成など、同店にとって初めての取組を、一つひとつ一緒に協議しながら進めた。

相談者の声

商品コンセプトの策定から製造工程の確立、衛生管理、食品表示、商品デザイン、プレスリリース、販路設定までの一連のご支援をいただき商品化にたどり着けました。ギフトやお土産としてお買い上げいただけるようセット商品の販売を進めたいと思っています。

支援した拠点

富山県よろず支援拠点

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