父親から事業承継するも経営に不安 計画策定と売上拡大戦略が実り指定工場を取得 経営安定・成長軌道に | よろず支援拠点全国本部

TOP全国の支援事例父親から事業承継するも経営に不安 計画策定と売上拡大戦略が実り指定工場を取得 経営安定・成長軌道に

父親から事業承継するも経営に不安 計画策定と売上拡大戦略が実り指定工場を取得 経営安定・成長軌道に

那覇市のベッドタウンとして発展する豊見城(とみぐすく)市で、昭和47年に創業した小規模な自動車整備工場。平成30年3月、同業他社に整備士として勤務していた相談者である豊さんが、先代である父親より事業承継した。平成30年の年間取扱台数は約600台、従業員は代表を務める相談者を含めて4名で、近隣住民や一部法人客を顧客とし、自動車整備や車検を行っている。

公開日: / 都道府県:沖縄県 業種:サービス 課題: 事業承継 経営改善・事業再生

當間自動車整備・工場

代表者:當間 豊
住 所:〒901-0213 沖縄県豊見城市高嶺374−1
連絡先:(098)850-9252

那覇市のベッドタウンとして発展する豊見城(とみぐすく)市で、昭和47年に創業した小規模な自動車整備工場。平成30年3月、同業他社に整備士として勤務していた相談者である豊さんが、先代である父親より事業承継した。平成30年の年間取扱台数は約600台、従業員は代表を務める相談者を含めて4名で、近隣住民や一部法人客を顧客とし、自動車整備や車検を行っている。

公開日:
都道府県:沖縄県/業種:サービス/課題:事業承継 経営改善・事業再生

當間自動車整備・工場

代表者:當間 豊
住 所:〒901-0213 沖縄県豊見城市高嶺374−1
連絡先:(098)850-9252

目次

  1. 相談のきっかけは?
    事業承継にあたり、経営者ならではの不安に直面
  2. 現状分析と課題設定
    収益構造を把握し、事業計画を策定
  3. 具体的な実践プラン
    指定工場の取得実現のために、予実管理と売上拡大を支援
  4. 事例全体の成果
    月商6.6倍に。指定工場の取得も前倒しで実現し、経営も安定化

相談のきっかけは?
事業承継にあたり、経営者ならではの不安に直面

収益構造を把握し、事業計画を策定現状分析と課題設定高齢の父から家業である自動車整備工場を引き継ぐことになったが、一従業員として他社で働いていたため、工場の経営ができるのだろうかという不安を抱えていた。将来的に事業を発展させたいという夢はもっていたものの、その具体的な道筋は見えない状態で、自信ももてなかった。

事業の柱の一つである車検の対応に悩み

車検手続きの際は、豊見城市の工場から浦添市にある陸運事務所まで毎回往復2時間かけて車をもち込み、検査を受けていた。そのため手間が掛かり、期待するような売上、利益につながっていなかった。将来的には陸運事務所に車をもち込む必要のない、指定自動車整備事業の指定を受けたいと思いながらも、そのためには多額の設備投資をしなければならず、年商約900万円の現状では難しいと感じていた。

経営者になるにあたっての準備に危機感をもった

経営に関する知識がないことが懸念事項で、苦手な経理事務は会計ソフトや税理士に頼らざるを得ないと考えていた。資金面にも余裕はなく、個人の事業承継は先代の廃業という形をとるため、新たな経営者である相談者は銀行からの信用がまだ十分でなく、融資も受けられない。これらの現状を、取引先である地元金融機関に伝えたところ、担当者に当拠点を紹介され、平成30年2月に初めて相談に訪れた。

現状分析と課題設定
収益構造を把握し、事業計画を策定

相談者は経営に関して「右も左も分からない」状態だったので、当拠点の金城COはまず、青色申告書を見て収益構造を把握することから始めた。そして相談者の、4年後には指定工場の取得をしたいという希望をくみ、実現するにはどれくらいの設備投資が必要か、それを可能にする利益をどのように確保するかを明らかにするための、事業計画の策定を課題とした。

現状分析と課題設定

具体的な実践プラン
指定工場の取得実現のために、予実管理と売上拡大を支援

相談者は当初、苦手な経理事務は会計ソフトか税理士に一任したいと考えていた。しかし、相談者自身が経営者として成長するためにも、当拠点のサポートを受けながら、自ら行うことを提案。指定工場の取得を目標に、必要な利益を算出して売上目標を設定した。そして、それを達成するための売上拡大支援も行った。

指定工場の取得のために必要な中期的計画を設定

4年後をめどに指定工場にする目標に向けて、必要な設備投資額を確認し、そのためには具体的に何が必要か、どのように資金調達し返済していくのかという中期計画を策定した。そして、これを実現するための利益を捻出できる売上目標額を設定し、売上拡大のための指標とした。

具体的なターゲットを設定し、能動的にアプローチ

先代からの顧客に対しては事業承継のあいさつを行い、また近隣の自動車販売店やレンタカー会社など、主に法人の新規顧客の開拓を進めた。個人客に対しても、地道なポスティングでPR。SNSでは「Googleマイビジネス」を活用し、「豊見城、自動車整備」等のキーワードで検索上位になるよう助言、支援した。また近所のスーパーでチラシを配るなど、女性へのアプローチも重要なテーマとした。

月次の実績表を基にしたPDCAで経営改善

相談者は毎月Excelで予算と経費の実績表を作成。それに対してCOが細かく質問・アドバイスを行った。これを毎月繰り返し、PDCAサイクルを回すことで、経営改善を後押しした。さらに、小規模事業者持続化補助金なども紹介し、事業としての地盤固めに活用した。

事例全体の成果
月商6.6倍に。指定工場の取得も前倒しで実現し、経営も安定化

相談者自身のバイタリティを生かした営業と、地道な経営改善で、当拠点を訪れてから10カ月で売上が2,400万円へとアップ。令和元年の売上は5,000万円を見込んでいる。また、毎月のしっかりした予実管理と、それに基づいて将来性を示すことができたことで、公的金融機関からの融資を受けることにも成功。当初は4年後と考えていた指定工場も、令和元年11月にスピード取得できた。これにより経営も安定し、借り入れ返済にも余裕が出て、従業員に賞与も支給できるようになった。

定量的効果

  • 整備の受け入れ台数が年間624台から2年で2,600台(見込み)に増えた
  • 売上も大幅に増え、月ベースで6.6倍になった
  • 4年計画だった指定工場の取得も2年を待たずに実現した
  • 効率が良くなり、車検の対応可能台数が1日2台から6台に増えた

定性的効果

  • 中小企業等経営強化法に基づく「経営力向上計画」が認定された
  • 金融機関や商工会からの信用を得ることができて、融資や補助も受けやすくなった
  • 新車・中古車の販売を始めることができた
  • 経理上の数字を難なく読めるようになり、経営者としての成長を感じた
  • 従業員への待遇も厚くすることができるようになった

今後の展開

  • 駐車場を増設、従業員を増員して、事業を拡大したい
  • 令和2年度には法人化を実現したい
  • 将来的には自動車に関わる総合的な整備・販売店にしたい

事例を振り返って

相談者の成長に合わせて、一段一段課題を設定

まずはお話をじっくり聞き、相談者の言葉を否定しないように心掛けながら、課題とその対応策についてアドバイスしました。相談者はそれまで他社の従業員だったためか、当初は経理上の数値に対しての関心が薄いと感じましたが、成長するにつれて経営者として利益に対する意識改革が進んでいきました。またそれぞれの段階で提案を受け入れてくれる相談者の素直さも、事業飛躍の大きな要因になったと思います。

相談者の声

【當間豊さん】

よろず支援拠点のアドバイスのおかげで、最初はまったくの素人だった自分がここまで来ることができました。特に経営改善の専門家である金城COの支援は、勉強になることばかりで感謝しています。また指定工場取得を前倒しで実現したいと話した時、的確に融資の段取りをサポートしていただきました。おかげで、将来に対して、大きな夢が描けるようになりました。

支援した拠点

沖縄県よろず支援拠点

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