設備投資に頼らず売上総利益率、労働生産性アップ収益のV字回復を達成 | よろず支援拠点全国本部

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設備投資に頼らず売上総利益率、労働生産性アップ収益のV字回復を達成

公開日: / 都道府県:岐阜県 業種:農業・漁業・林業 課題: 経営改善・事業再生

株式会社エスウッド

代表者:長田 剛和(おさだ つねかず)
住 所:岐阜県各務原市須衛町7-74-5
連絡先:058-379-3023

公開日:
都道府県:岐阜県/業種:農業・漁業・林業/課題:経営改善・事業再生

株式会社エスウッド

代表者:長田 剛和(おさだ つねかず)
住 所:岐阜県各務原市須衛町7-74-5
電 話:058-379-3023

目次

  1. 価格競争による売上減少で収益低下 何とかしたいが経営改善のノウハウがない
  2. 強みを生かした直接販売ルートの拡大と生産性向上、在庫削減でキャッシュフロー改善が課題
  3. 直接販売ルートを絞り込み積極的に販促 情報管理の徹底と定期的な会議運営を提案
  4. 売上総利益率は前年比10.2%アップ 労働生産性も156%アップし収益も大きく伸長

価格競争による売上減少で収益低下 何とかしたいが経営改善のノウハウがない

相談者は「ストランドボード」という新分野の合板材を開発し事業展開していたが、輸入合板材との価格競争に巻き込まれていた。販売単価は下落傾向が続き、受注量が増加するも売上高が減少。経常収益も低下し、早急な経営改善が必要だった。しかし経営改善のノウハウがなく、今後の進め方について各務原市(産業政策室)に相談したところ、当拠点を紹介され相談に至った。

強みを生かした直接販売ルートの拡大と生産性向上、在庫削減でキャッシュフロー改善が課題

Coが確認すると、損益分岐から考えて売上総利益率が低い。また、在庫回転期間が長く在庫高が売上高の30%を占め、キャッシュフローも悪化。売上総利益率の低さは、「代理店に依存した商流により、製品価値が浸透せず価格競争に巻き込まれていること」が要因と分析。また在庫問題は、社内の営業と生産部署の連携不足から「直前キャンセルによる在庫増加」と「余剰在庫の保有と緊急生産対応による残業増加」が要因と分析。以上から、キャッシュフロー改善に向け「強みを生かした直接販売ルートの拡大」と「社内での情報共有体制と生産管理体制の確立による生産性向上、在庫削減」を課題にあげた。

直接販売ルートを絞り込み積極的に販促 情報管理の徹底と定期的な会議運営を提案

Coは直接販売ルート拡大に向けて、耐火性など高機能を強みに官公庁との取引実績が多い建築事業者や設計事務所をターゲットに直接販売するよう提案。
相談者もCoのアドバイスを受け、各務原市(産業政策室)とも連携しながらサンプルやパンフレットの送付や、ホームページで代表者メッセージや施行事例集を掲載するなど広報活動を行った。生産性の向上や在庫削減への対応は、営業プロセスと受注確度・出荷時期を共有できるエクセル上のデータベースツールを活用することを提案。また、定期的に部署をまたいだ会議を行い、営業情報・生産計画情報の共有密度を上げるよう提案した。

売上総利益率は前年比10.2%アップ 労働生産性も156%アップし収益も大きく伸長

ターゲットを絞ったPRの結果、直接販売できる客先数は増加。直接販売の売上高比率は、当初の約20%から50%に向上、売上総利益率は前年比10.2%アップ。また、情報管理の徹底と定期的な会議開催で労働生産性は前年比156%にアップ。生産数量も前年度比1.5倍に増加したが、従業員の残業時間は月平均、一人当たり5時間程度の削減。在庫回転期間も149日から70日になった。売上高は前年比159.8%アップし経常利益も大きく伸長。さらに平成30年度間伐・間伐材利用コンクールにおいて、最高賞である「林野庁長官賞」を受賞した。

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